分断深化継続で金(ゴールド)は高止まり

 以下は、SNSが民主主義の行き詰まりや世界分断深化に影響を与え、それらが戦争や資源国の出し渋りの原因となり、その結果として高インフレが残っていることを説明した資料です。

 2010年代に起きた北アフリカ・中東地域における武力衝突を伴った民主化の波「アラブの春」や、2016年の英国がEU(欧州連合)離脱を決めた国民投票、同年のトランプ氏が勝利した米大統領選挙などに、深く、SNSが関わっているとされています。

 これらは、SNS上で濁流と化した民意が民主主義の根幹を揺らした出来事として多くの人が記憶していると思います。SNSが民主主義を脅かす装置という側面を持っていることを示す、具体例です。

 民主主義の行き詰まりは、西側が正義と考える非西側が勢力を拡大するきっかけになり得ます。その意味で、SNSは世界分断を深化させていると言えます。

図:2010年ごろ以降の世界分断発生とコモディティ(国際商品)価格上昇の背景

出所:筆者作成

 以下の通り、筆者はSNSをきっかけとした「見えないジレンマ」は、金(ゴールド)相場を支える超長期視点のテーマに据えています。

 SNSがスマホを介して世界的に普及→部分解釈、偏ったつながり、感情噴出が横行→人間の「生き物」としての性質が顕在化→国際的な学力低下、建設的な議論減少→「実態」よりも「思惑」優先→民主主義が行き詰まり→「世界分断」深化、という流れは、人間の根源的な性質を背景に進行しているため、逆流することは考えにくいと言えます。

 つまりそれは、金(ゴールド)相場に超長期視点のゆっくりとした上昇圧力がかかり続けることを意味します。日々の細かい上下をこなしつつも、数年・数十年単位で見れば、金(ゴールド)相場は、上昇トレンドを描く可能性が高いと、筆者は考えています。

図:金(ゴールド)に関わる七つのテーマ(2024年9月時点)

出所:筆者作成

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