「クイズでわかる!資産形成」(毎週土曜日に掲載)の第47回をお届けします。資産形成をきちんと学びたい方に、ぜひお読みいただきたい内容です。

今日のクイズ:家計の金融資産のうち、株式と現預金の構成比は?

 長期の資産形成で、投資成果のほとんどはアセット・アロケーション(資産配分)によって決まります。国内株式、外国株式、外国債券、国内債券などの資産に、保有する投資資金を何%ずつ配分するかが重要です。

 今日は、日本の家計全体の金融資産が、どのようなアセット・アロケーションになっているかを当てるクイズを出します。

 家計の金融資産2,199兆円(2024年3月末時点)の資産種別内訳は、以下の通りです。【1】、【2】に当てはまる資産は何でしょう? 選択肢【A】、【B】より、選んでください。

 選択肢【A】株式など

 選択肢【B】現金・預金

<日本の家計の金融資産:2024年3月末時点>

出所:日本銀行2024年1~3月資金循環統計より筆者作成

敵を知り、己(おのれ)を知れば百戦するとも危うからず

 皆さまは、ご自身が保有する金融資産のアセット・アロケーションが現在どうなっているかご存じですか? 例えば、金融資産を400万円持っていたとして、そのアセット・アロケーションがどうなっているか、以下のような表にまとめることはできますか?

<アセット・アロケーションの一例>

出所:筆者作成

 保有する投資信託は、何に投資する投資信託かによって、どこに入るか決めましょう。例えば、日経平均インデックスファンドならば、国内株式に入れましょう。全世界株式(オールカントリー)に投資している場合は、外国株式に入れましょう。オールカントリーの一部が、日本株に投資していますが、金額が小さいので問題ありません。

 バランスファンド(国内株式50%・国内債券50%)に投資しているならば、国内株式と国内債券に半分ずつ入れましょう。

 年金や保険の権利も、金融商品です。そこまで調べてアセット・アロケーションがどうなっているか、きちんと把握できれば理想的ですが、年金や保険の現在価値まで調べるのは大変かもしれません。最初は、年金・保険を除く金融商品だけ対象にすれば良いと思います。

 ご自身の金融資産のアセット・アロケーションがどうなっているか、即座に答えられる方は少ないと思います。特に、他人のススメでいろいろな金融商品を次々と買ってきた人は、トータルで自分の運用がどういうアセット・アロケーションになっているか分からない方がたくさんいます。

 長期的な資産形成を計画的に行うためには、まず、現在、保有する金融資産のアセット・アロケーションがどうなっているかを、きちんと把握することから始めましょう。

 敵(金融商品の特性)を知り、己(自分のアセット・アロケーション)を知れば、百戦するとも危うからず。