今日の為替ウォーキング

今日の一言

老いとは、年齢ではなく、適応力の喪失である

Every Woman In The World

 FRBは過去30年間に8回、臨時会合での利下げを行ったが、その全てにおいてショックが株式市場にとどまらず広く拡大していた。債券市場では、資金の流れが目詰まりを起こし企業活動に支障をきたすリスクが発生していた。

 今回の状況は、強いて比較するならば、状況は雇用者数が落ち込んだ2001年1月と似ている。しかし当時は、前の年の2000年に2回(6月と10月)に雇用者数がマイナスに落ち込むなど、経済はかなり弱っていた。7月のNFP(非農業部門雇用者)は、11.4万人増と事前予想の17.5万人増を大きく下回ったが、これはアメリカ南部を襲った大型ハリケーン「ベリル」のせいで出勤できない労働者が増えたことによる一時的なものである。そもそも雇用者数は、マイナスにはなっていない。現在の米経済に、このような変調は見られない。

 FRBは9月に0.25%%の利下げを実施することは確実だ。しかしFRBが大幅利下げや緊急利下げを実施する可能性は低いだろう。FRBが対応するべきものはインフレと成長であって、株価の水準や相場のボラティリティではない。FRBが株式市場の下落に対して利下げするのは、相場の乱高下が金融システムの安定を脅かす時に限定される。株式市場はすでに平穏を取り戻している。米国の景気後退を示す明らかな証拠も見当たらない。

2000年以降のFRBの利下げとその主な理由

出所:楽天証券作成
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