鉱工業生産指数の「乗用車」と日本自動車工業会の「乗用車」

 以下では、図表1で見た4-6月期の前期比2.2%が、上述したトヨタ、マツダ、ヤマハ発動機の6車種(カローラフィールダー、カローラアクシオ、ヤリスクロス、MAZDA2、ロードスターRF、YZF-R1)の出荷(生産)停止によって、どの程度下振れるか試算します(二輪車のYZF-R1は台数が少ないため今回は捨象します)。

 まず、日本自動車販売協会連合会が発表した4月のブランド別販売台数を見ると、ヤリスとカローラが2万6,000台程度、MAZDA2とロードスターが3,000台程度なので、ざっくり1カ月当たり3万台が6月から生産されないと仮定します。

 生産台数は日本自動車工業会のデータを使います。日本自動車工業会が発表している「乗用車小計」の3月の生産台数は60.8万台、前年比マイナス18.1%です。これに対して鉱工業生産指数の「乗用車」(原系列)は前年比マイナス15.1%と、若干のズレはありますがほぼ同じように推移していることが確認できます(図表2)。

図表2 「乗用車」の生産台数

(出所)経済産業省、日本自動車工業会、楽天証券経済研究所作成