積立効率化のコツ「低迷銘柄を探すこと」

 積立取引においては、「価格が安い(ゼロ付近での低迷ならなお良い)=保有数量が増えやすい」と言えるでしょう。保有数量が効率的に増えれば、それだけ資産の額(保有数量×価格)を大きくしやすくなります。

 だからこそ、価格が長期低迷を強いられても大きな利益が出るのです。逆に暴騰してしまうと、あれだけの利益を生むことはできません。

図:積立投資の収益イメージと効率化させるための2つの条件

出所:筆者作成

 本レポートで述べたシミュレーションをもとに考えれば、積立投資に適した銘柄の特徴は、「そもそも低迷していること」だと言えます。そして、暴騰パターンのような史上最高値を維持・更新し続ける銘柄は、積立投資には向いていないと言えます。

 株価がそもそも安い銘柄を保有することをためらう方は多いと思います。ですが、積立投資であれば、目の前で起きている低迷は保有数量を普段以上に増やす好機だと言えます。低迷しているときこそ、積立投資の本質を再確認することをお勧めします。

 筆者は、積立投資家にとって「低迷は利用するもの」だと考えています。ただし、留意点があります。数十年後に価格が上昇する可能性がなければダメです。

 低迷時に効率よく増やした数量を利益に変えるためには、最終的には価格上昇が必要です。まとめると、「そもそも低迷していること」そして「数十年後に価格上昇が起き得ること」が、積立投資に適した銘柄の特徴だと言えるでしょう。

 具体的な銘柄は「プラチナ」です。プラチナは長期視点で低迷状態にありますが、超長期視点で、水素社会で活躍する可能性があります(グリーン水素の精製装置や燃料電池車の発電装置の電極部分で活躍できる)。

 また、風評被害とも言われているフォルクスワーゲン問題発覚後の需要減退の思惑から解放されつつあることも、長期視点の需要増加観測を強めています(詳細は「相場の「横揺れ」対策にはプラチナを」をご参照ください)。

 プラチナ価格は、以下のように「低迷」しています。今はまだダメかもしれませんが、筆者は長期視点のプラチナ価格の反発に期待をしています。積立投資を効率化する条件(そもそも低迷していること、数十年後に価格上昇が起き得ること)を満たすプラチナに長期視点の期待を寄せてみては、いかがでしょうか。

図:国内大手地金商金(ゴールド)・プラチナ価格(税込) 単位:円/グラム

出所:国内大手地金商のデータをもとに筆者作成

[参考]積立ができる貴金属関連の投資商品例

純金積立(当社ではクレジットカード決済で購入可能)

純金積立・スポット購入

投資信託(当社ではクレジットカード決済、楽天ポイントで購入可能。以下はNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)成長投資枠対応)

ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
三菱UFJ 純金ファンド
ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)

関連ETF(上場投資信託)(NISA成長投資枠対応。かぶツミを利用することで積立が可能)

SPDRゴールド・シェア(1326)
NF金価格連動型上場投資信託(1328)
純金上場信託(金の果実)(1540)
NN金先物ダブルブルETN(2036)
SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト(GLDM)
iシェアーズ ゴールド・トラスト(IAU)
ヴァンエック・金鉱株ETF(GDX)