予測に反し…いつか戻ると考えた超楽観的な性格が災いして
含み損が150万円に!
2014年5月頃、まず結婚情報サービスの銘柄を買いました。会社員時代から知っている業界で、しかも業績が好調だったからです。業績に連動して株価も上がっていくと思って買ったのに、株価はなぜか値下がりしてしまい「おかげで大きな含み損を抱えてしまいました」。含み損とは株価が下がったときに生じる買った値段と今の値段の差額のこと。たとえば株価1000円の株式を100株買うために10万円のお金を使ったとします。株価が900円に値下がりすると持っている株式数は100株のまま価値は9万円に下がります。ただ売ったわけではないので1万円の損を「抱えてしまった」というわけです。
「損が大きくなったのは企業のせいではなくて、私が何も考えずに株価が急に値上がりしたときに買ったせいです。しかも私の超楽観的な性格が災いして、根拠もないのにすぐに戻るだろうと思って何度かナンピン(買い増し)をした結果、含み損が150万円に膨らみました」。
損切りか塩漬けの2択
株価がいずれ上がるという見通しがあるときは、下がっても下がっても「ナンピン」と呼ばれる買い増しをしていくと、安く買えた株がどんどん増えていきます。その後予想通り値上がりすれば含み益(含み損の反対です)に変わっていくのですが、さらに値下がりすると含み損は大きくなるばかりに……。このとき、投資家が取る行動は2つ。「損切り」か「塩漬け」です。損切りは値上がりを待たずに低い株価のまま売ってしまうこと。損失は発生しますが、残ったお金で早めの仕切り直しができます。塩漬けは何もせずに株価の値上がりを待つことです。
成井さんは「塩漬けにすると機会損失(儲ける機会を失うこと)になると思いました」。会社員時代は営業職だったので顧客に売り込みをしても断られることはしょっちゅう。「その時まったく脈がないと判断したら粘らずに次の顧客にアプローチしないと機会損失になります。株の損切りも同じ判断をすることにしました。ある程度経験を積んだ今でも、塩漬けには意味がないと思っています」
家族の応援で、株式投資に再チャレンジ!
失敗の経験を次の糧に
その後も、損切りして残った150万円の資金でいろいろな銘柄を買ったものの「鳴かず飛ばずで、資金は50万円まで減ってしまいました。当時の私は値上がりしそうな気がする、会社名を聞いたことがある、みんなが買っていそうという雰囲気だけ、根拠のない理由で銘柄を選んでいたため、儲けることができなかったのです」
50万円まで減っても株式投資を続けられたのは家族の支えがあったから。
「ここでは超楽天的な性格がいいほうに出ました。損をしても自信満々に振る舞っていたせいか、家族の誰からもやめろとは言われなかった。父などは自分が株式投資で損をしていたこともあり、お前に託すと、資金の援助をしてくれました」
100万円の追加資金を入れて、成井さんの再挑戦が始まります。
次号の みんなはどうしてる?ママ投資家を取材
◎今回の取材先:成井佑希さん
株の銘柄を「彼氏」に見立てる感性が
少女マンガ風でなんともユニーク!
著者の日々の売買の様子をつづる人気のブログ
「 成井佑希のスマホdeトレード日誌 」
◎今回の取材場所
「マヨルカ 二子玉川」 スペイン王室御用達デリカテッセン&カフェ
東京都世田谷区玉川1-14-1 二子玉川ライズS.C. テラスマーケット2F
お店のホームページ http://www.pasteleria-mallorca.jp/
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