未経験者・初心者に教えたい、投資を続けるコツ!

Q 投資を始めた初心者時代の自慢エピソードを教えて!
A リーマンショックにひるまず、強気で買い増ししたこと!

 あくまでも「今となっては」ではありますが、リーマンショックで投資しているリスク資産が暴落した際に、「リバランス※」と称して大きく下がったそれらに大量の追加投資を行ったことです。

 結果的には現在、そのときの投資判断・行動が大きな利益を生んでいます。ただし、当時は大失敗かと思いましたし、他人様にオススメするようなものではありません。

※国際分散積み立て投資におけるリバランスとは、調子のいい資産を(みんなが買っているときに)自分は売り、調子の悪い資産を(みんなが売っているときに)自分は買う行為です。

 つまり、逆張り的な投資行為なのですが、機械的にそれを行うことにより、(相場の上下循環を前提とすれば)安く買って高く売ることができます(※主目的はリスクコントロール)。

 ただし、未来のことは誰にも分かりませんし、絶対にうまくいく保証もありません。結局は、なんらかの前提を持ち、自己責任において行う投資行動の1つにすぎません。

Q 投資を始めた頃の失敗談&教訓を教えて!
A 投資に時間をかけすぎたこと。投資には手間をかけないのが効率的

 投資のことが気になってしまい、そこに時間をかけすぎてしまったことですかね。

 投資のパフォーマンスを、投資に費やした時間で割り算してみると、なるべく時間をかけないほうが効率はいいことも身に染みてきます。

 他の投資スタンスの場合は違うかもしれませんが、インデックス投資の場合、時間をかけても投資のパフォーマンスは良くなりません。風見鶏的な投資判断は、むしろパフォーマンスを悪化させることが多いと気づきました。

 投資が仕事や趣味でなければ、いかに手間をかけずにラクしてリターンを上げるかが、QOL(Quality Of Life 生活の質)向上のポイントだと考えています。

Q 投資未経験者・初心者は、まず何から始めるべき?
A 最低一冊本を読み、ネット証券で口座開設。実践も勉強も同時並行で!

 実践と勉強の両方でしょうか。

 実践としてはネット証券等で口座開設し、少額でもいいので実際に金融商品を買い付けてみる。商品はつみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)で購入できるものなら、まあハズレはないでしょう。また、勉強はまともな投資本を最低1冊は読んでみることをオススメします。

 どのような本がまともであるかは、私のブログのトップページに「読みやすくてオススメの本」として紹介してあります。

 とりあえずのざっくりした勉強なら、金融庁のホームページ内に「教えて虫とり先生」という対談方式の特集があるので、そこに私が初心者に伝えたいことの概要がまとまっています。

Q これから投資を始める人に向けて、投資方法のアドバイスを!
A 3つのルールを守って投資を続けよう

 私が個人的にインデックス投資を継続させるためのポイントだと考えていることを3つ挙げておきます。

1.元本割れの腹をくくる

 リスク資産に投資を行うのであれば、元本保証がないのは当たり前。インデックス投資継続中の暴落はもちろん、究極的には最終的に利益を得られない可能性も許容する必要があるでしょう。その覚悟を持てないのであれば、投資なんぞしてはいけません。

 ただ、最終的に利益を得られるかどうかは、投資継続期間中の暴落が重要な糧であり、その時にも積み立て投資を止めずに続けられるかどうかがキーポイントだと私は考えています。

2.資本主義永続や景気循環の前提を持つ

 人類や経済の歴史を学び、「景気や株価は上下するものの、地球経済は長期的には成長するだろう」という前提を持てると、相場の乱高下に心乱されることもなくなるはずです。

 そうなれば、相場下落時に動揺せず、相場上昇時に欲張りすぎることもなく、最初に決めたルールどおり投資継続が可能だと思います。少なくとも私の場合はそうでした。

 もちろん、無理やりその前提に納得する必要はありません。ただし、そのような前提を持てないのであれば、インデックス投資なんぞしてはなりませぬ。なにか他の方法で資産形成を図ったほうがよいでしょう。

3.手間もコストと考え、あまり凝りすぎない

 リスク資産への投資を継続するためには、けっこうテキトーにやることも大切だと思います。

 資産形成のために、数十年も継続することになるであろう投資に手間がかかりすぎて、人生の貴重な時間を食いつぶされてしまっては困りモノです。また、厳密な計算やルールにこだわりすぎると疲れてしまいます。

 投資の結果なんて、運に作用される部分も大きいのです。最初にしっかり勉強をして、リスクを理解し、大枠のルールを決めて仕組み化したら、あとはほどほどに距離を保っておく方が継続しやすいでしょう。低コスト化や分散度合いもほどほどでよいと思います。

 また、「凝りすぎるな」というのは、「投資に関しては、自分を無知だと思え」ということでもあります。

 個別株式のタイミング売買などをするのなら話は変わってきますが、スタンダードなインデックス投資をするのであれば、下手な自信を持つことはヤケドのもとだと思っておくほうが無難でしょう。

 ただし、上記の3つのポイントなんてものは、そもそも家計体質が黒字である(収入の範囲内で生活できる)ことや、自身のリスク許容度を把握して、万が一のときに備える生活防衛資金などの無リスク資産(安全資産)もそれなりに確保してあるという土台があってこそ有効になる(と私が思っているだけの)話です。