今日の為替ウォーキング
今日の一言
資産形成に影響するのは、才能よりも幸運であることが証明される
What A Feeling
米国は,2007年からの15年間で、2回の利上げサイクルと2回の利下げサイクルを経験してきた。FRBは、利下げサイクルの時にマーケットを驚かせる傾向が多くあったが、今回の利上げサイクルでは、2回もサプライズを起こしている。1回目は2022年6月で、市場予想の0.50%に対して0.75%のタカ派利上げ、もうひとつは7月に市場予想1.00%に対して0.75%のハト派利上げをしたことだ。
FOMC(米連邦公開市場委員会)は3月21、22日の会合において、予想通り0.25%の利上げを行った。米国の金融システム不安が懸念されるなかで、今回の決定は市場に一定の安心感を与えた。銀行システムが利上げに耐える体力があることをFOMCが保証すると同時に、FRBがインフレとの戦いをあきらめないことの表明でもあったからだ。
利上げ見送りでもなく0.50%でもなく、その間をとっての0.25%にしたことで、インフレ対策と金融システムの安定を両立させる姿勢を示した。
FOMCが新型コロナ対策として0.5パーセントの緊急利下げを実施したのが2020年3月3日だった。大規模緩和政策はその後2年間続いたが、約1年前の2022年3月の会合において、金融政策を緩和から引締め方向へ大転換した。利上げは今回で9会合連続となり、累積利上げ幅も延べで4.75%までになった。
パウエルFRB議長は、インフレと金融システムはトレードオフ(二者択一)ではないと述べた。インフレ対策は続けることはもちろんだが、金融システムの安定にも十分配慮する姿勢を示した。
米国のインフレは依然として高く、雇用市場は過熱している。パウエル議長が0.50%の利上げが必要だと米議会で証言していたことを考えると、0.25%という利上げ幅は「ハト派的利上げ」と言うことができる。
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今週の注目経済指標
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