NISAとつみたてNISA概要比較

 NISAには、2014年から始まった従来型「NISA」と、2018年から新たに始まった「つみたてNISA」の2種類があります。1年間にどちらか一つしか利用できません。両者の大きな違いは、非課税となる期間、年間上限額、そして、対象商品の3点です。概要は、以下の通りです。

NISA・つみたてNISA概要

出所:楽天証券経済研究所が作成

 現在のNISA制度は2023年まで続きます。2024年から制度内容が改定され「新NISA制度」が始まります。制度内容は少し変わりますが、2024年以降も毎年、NISAまたはつみたてNISAで新規の非課税投資枠が得られることは変わりません。

 とりあえず、現行制度が続く2023年まで、NISAまたはつみたてNISAで非課税投資を続けていきましょう。

投資資金が120万円以上あるなら、NISAが良いかも

 2022年の非課税投資枠として、NISAかつみたてNISA,どちらか一つしか選べません。このレポートの冒頭で、「初心者にはつみたてNISAが適している」「個別株投資をするならNISA」とお伝えしました。他にも、考慮すべきことはあります。

 NISAとつみたてNISAでは、投資可能金額と非課税になる期間が異なります。NISAは、1年間に120万円まで非課税枠がありますが、5年しか有効ではありません。単純計算すると5年間で、120万円×5年=600万円の非課税枠を使えることになります。

 一方、つみたてNISAでは、40万円しか非課税枠が得られないものの、20年間有効です。単純計算すると20年間で、40万円×20年=800万円の非課税枠を使えることになります。どちらが有利とは、一概に言えません。

 すぐ投資できる余裕資金を120万円以上お持ちの方は、非課税枠が大きいNISAを選んだ方が良いでしょう。年間40万円以下しか投資できず、毎月積み立てでコツコツ投資していきたい方は、つみたてNISAの方が良いと思います。

 1年ごとにNISAとつみたてNISAを交互に使うこともできます。2022年はNISAを使い、2023年はつみたてNISAにするといった具合です。家族で使い分けることも良いと思います。例えば、夫がNISAで妻がつみたてNISAにするなど、その逆でも良いと思います。