今日の為替ウォーキング

今日の一言

他人の悪口をいちいち受け止めたりしていたら、何の結果も生み出せないだろう - マイケル・ジョーダン

Talking in Your Sleep

 ドル/円は4月13日のマーケットで、126.32円まで円安が進んだ。2015年6月につけた高値125.85円をあっさり通り抜けた。黒田日銀総裁が「ここからさらに円安に振れるということはありそうにない」と口先介入をした、黒田シーリング(天井)と呼ばれていた水準だ。

 この先は130円まで目立ったレジスタンスはない。もっとも、たとえ日銀や財務省が口先介入をしたところで、ドル/円を買うチャンスを提供するだけで、「円安は止まらない」というのが大方の意見だ。

 なぜなら今の円安は日銀の政策に根差しているからだ。円安を本気で反転させるならば、実弾介入をするか、日銀の量的緩和政策を見直さなければ難しい。

 しかし日銀にはそのつもりは全くない。黒田総裁はこの日、「現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける」と、円安相場を煽るかのような発言をしている。

 先進国の中央銀行は、利上げか、景気対策かという、矛盾する2つの政策の選択を迫られている。RBNZ(NZ準備銀行)は13日、政策金利を1.00%から1.50%に0.5ポイント引き上げ、声明では、高インフレに対する警戒感を強く示した。

 カナダ銀行も、政策金利を0.50%から1.00%に引き上げ、量的金融引き締め(QT)を開始する。カナダ銀行は声明で「インフレが目標をはるかに上回っているため、金利をさらに引き上げる必要があると判断」と、一段の利上げの用意があることを明らかにした。

 今夜のECBはどのような政策判断をするのか、注目だ。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

今週の 重要経済指標

出所:楽天証券作成