波をどう読む?
それでは、東証マザーズの波をどう読んだら良いのでしょう? マザーズに上場するITサービスやバイオ新興企業に追い風が吹くかどうか、材料を読むことが必要です。
2020年3月以降、コロナ禍でリモート勤務・リモート会議・巣ごもり消費が拡大した追い風を受けて、マザーズITサービス企業には、業績が大きく伸びた企業が多数でました。東証一部の大企業がコロナ禍で大赤字を出す中、マザーズ企業に追い風が吹いたので、個人や機関投資家の投資資金が小さなマザーズ市場に集中し、マザーズ指数を急騰させました。
ところが、2021年3月以降は、再び調整局面に入っています。世界景気の回復によって東証一部大型株の業績が急回復したことを受けて、投資家は一斉にマザーズから資金をひきあげて東証一部に戻しつつあります。
コロナ禍が去って経済が再開されると、人々はもっと外出するようになり、巣ごもり需要で潤ったマザーズ株の一部にとっては、逆風になる可能性もあります。それを見越して、業績好調な東証一部に資金を移していると考えられます。
このように、マザーズに吹いている風が追い風なのか、逆風なのか、流れを読むことが大切です。流れを読むのが苦手という方には、次善の策として、東証マザーズ指数の13週移動平均線の傾きを見るという方法もあります。
13週移動平均線が上向きの時だけトレーディングすると決めておけば、大きな流れの読みで間違うことは少なくなります。