年初の日経平均急落をどう解釈すべきか?

 年初の展開は、私の予想とまったく異なる動きになっています。その理由について、2つの解釈が成り立ちます。1つの解釈は、「私が年後半に想定していたことが前倒しで起こっている」というものです。

【解釈1】世界景気が今年、想定以上に失速

 私は、「2022年世界景気は巡航速度の拡大が続き、2023年に失速」を前提に2022年の日経平均予想を作りました。
 もし「2023年失速」ではなく「2022年失速」が現実になると、それを織り込んで今世界的に株が崩れてくることと整合します。中国景気が想定以上に悪化し、米景気もまもなく息切れが鮮明になる場合、そういう展開になります。

【解釈2】テーパリングショックが想定より大きくなっているだけ

 もう1つの解釈は、「テーパリングショックが想定以上に大きくなっているだけ」という解釈です。今年世界景気が巡航速度での拡大が続くとの見通しは変わらないが、FRB(米連邦準備制度理事会)が想定以上にタカ派色を強めていることから、短期的なショック安が大きくなっているという解釈です。
 現時点で、解釈1、解釈2のどちらが妥当か判断できません。中国景気の悪化、米景気の減速がどの程度か、しばらく慎重に見ていく必要があります。