日経平均株価やTOPIXと大きく異なる個別銘柄の動き

 2021年も年の瀬になりました。皆さんの本年の投資成績はどうでしたでしょうか? 筆者は自身の投資成績を、日経平均株価とマザーズ指数の、年始から年末までの上昇率の平均値と比較して評価することにしています。

 筆者は株価が上昇している間だけ株を保有し、株価が下落している間は保有しない、というスタイルを取っていますが、もし日経平均株価をずっと持ち続けていた場合の投資成績よりも劣ってしまうのであれば、そもそも日経平均株価に連動するETF(上場投資信託)などを買っていた方がよい、ということになるからです。

 そして日経平均株価とマザーズ指数の平均値を用いる理由は、筆者が投資対象としている銘柄の中に、東証マザーズに上場しているような中小型成長株が多く含まれていて、それらは日経平均株価とは異なる動きをすることが多いからです。

 2021年12月24日時点では、日経平均株価が年初から5%程度のプラス、マザーズ指数は16%程度のマイナスですから、平均してマイナス5%より自身の投資成績がよければとりあえずは良し、としています。

投資成績の「絶対値」での評価はお勧めできない

 なお、自身の投資成績を「絶対額」、つまりプラスだったかマイナスだったかで評価するのはあまり意味がないどころか、時には勘違いの原因になりますので気を付けてください。

 例えば2021年のように、多くの個別銘柄が年初からみて値下がりしているような状況で多少マイナスだからといって悲観する必要はありません。

 逆に昨年2020年のように、コロナ・ショック後多くの銘柄の株価が大きく上昇しているような状況で運用成績がプラス10%程度だとすると、かなり物足りない結果と言わざるを得ません。

 評価するのはあくまでマーケット全体、つまり日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、マザーズ指数などの株価指数との比較で行うようにしましょう。