優待銘柄の買いと売りのタイミングは?

 2017年から株式投資をはじめ現在3,000万円の資産を築く兼業投資家まーくんさんは現在、株主優待をご夫婦で使う様子などを紹介しているTwitterやYouTubeの発信が人気です。

 まーくんさんの株式投資の基本は、「株主優待が魅力的であるかは重要なポイントではありますが、それ以上に会社の業績や将来性を見て選ぶようにしています」と言います。

 そして、優待銘柄の平均保有継続期間は現在のところ約1年程度で、「優待が改変、廃止になったときには売っています。株主優待をよく改変や変更する会社は最終的に廃止に至るケースも多いので、早めに売却したほうがいい気がします」とのこと。

 ご自身も、3,000円分の株主優待食事券が年2回得られ、優待と配当金で総合利回りが9%を超える銘柄を2020年2月に100株購入後、1カ月で「優待は年2回から年1回に改変されて配当金も無配に転落。これを受けて株価も暴落でトリプルパンチを食らいました」という経験も。

 逆に同じ株主優待をずっと続けている会社の株は「含み損になっても、優待をもらうためだと割り切って、じっと我慢して回復を待っている」と言います。

 とはいえ、いまだコロナ禍にある現在、含み損も耐え難いものにならなかったのでしょうか。
まーくんさんは「逆に株価暴落はチャンスだと考え、勇気を出して買い向かいました。2020年3月のコロナ・ショック時に買った株は一時的に損失を抱えることはあったものの、今では軒並み上がってくれました」と相場下落時の決断力が大事だったと振り返ります。一方で、このとき精神的なダメージを受けた銘柄があったとも。

「ずっと株価が好調で買えなかったオリエンタルランドが、新型コロナ発生でちょっと下がったので100株買いました。しかし、それから全然下げ止まらず、含み損が毎日数万円単位で増えていき最大で30万円までふくらみました。激しい資産の増減がつらくて仕方なかったので、買値まで戻ったときに『もうあんな思いはしたくない』とやれやれ売りです。ところがその後、株価は回復してコロナ・ショック前より上昇。しかも、早売りで優待も得られず、利益も取れず、精神的にしんどい思いをしただけでした」

 コロナ・ショックで株式投資のいい面・悪い面を同時に経験し、これからの投資でも、「株主優待や配当金が魅力的で、かつ業績が今後伸びていきそうな企業を株価が安いときに買う」というまーくんさんに、「年2回もらえる」株主優待株を9銘柄、厳選していただきました。