7月の売買代金ランキング(人気株)

 7月の売買代金トップはEnjin。6月のIPO後最初の決算で、市場の期待を上回るガイダンスを示して急騰しました。こういう銘柄が出てくると市場を活気づけますが、Enjinは6月IPOのため、(マザーズ指数構成銘柄ではなく)マザーズ指数への影響はゼロ。

 そもそも、個人の需給悪化を主因とした7月の下落でしたので、マザーズの信用買い残1位アンジェス(売買代金ランキングでは19位)、2位BASE(同12位)の急落が象徴する「塩漬け株のロスカット」が市場全体を沈下させたといえそうです。

 マザーズ市場の1日当たり売買代金は1,572億円(1月2,311億円→2月2,037億円→3月1,637億円→4月1,567億円→5月1,427億円→6月1,360億円)と、3月以来の水準に回復しています。その理由は、ひとえにランキングには入っていない(25日移動平均売買代金が計算できないため)直近IPOばかりに短期資金が集まったため。

 日本電解が序盤盛り上がっていましたが、7月IPOが出てくると新しいIPOに資金が移動。その大半が、初値形成後の高値圏の滞空時間が短く、急落…「今度こそ、今度こそ」の繰り返しで入った個人の逆張り買いが裏目となり、マザーズ指数に含まれない「直近IPO」を起点に需給が悪化。

 それが、マザーズ指数に含まれる「直近IPO以外の銘柄」に波及しながら崩れる“負の連鎖”につながりました。

市場 コード 銘柄名 7月末
終値
時価総額
(億円)
売買代金
25日移動平均値
(億円)
月間
騰落率
東証マザーズ 7370 Enjin 3,315 244 104.2 31.8%
東証マザーズ 4934 Pアンチエイジ 15,210 1,326 95.9 5.5%
東証マザーズ 4068 ベイシス 7,220 131 83.0 36.5%
東証マザーズ 7373 アイドマHD 6,150 466 62.2 75.0%
東証マザーズ 4385 メルカリ 5,720 9,027 61.7 -3.1%
ジャスダック 4582 シンバイオ 2,009 772 53.6 -16.2%
ジャスダック 4932 アルマード 883 92 39.8 -0.5%
ジャスダック 2702 マクドナルド 4,940 6,568 35.5 0.8%
東証マザーズ 7342 ウェルスナビ 4,240 1,933 35.1 5.1%
東証マザーズ 6521 オキサイド 7,120 336 34.2 -29.2%
ジャスダック 6890 フェローテック 2,887 1,078 32.6 -15.5%
東証マザーズ 4477 BASE 1,140 1,263 31.6 -32.5%
ジャスダック 1407 ウエストHD 4,915 2,262 28.7 25.2%
東証マザーズ 6255 エヌピーシー 893 197 24.1 9.3%
東証マザーズ 4485 JTOWER 7,260 1,594 23.8 29.0%
ジャスダック 8256 プロルート 405 119 22.5 80.8%
ジャスダック 6614 シキノハイテック 3,400 147 19.9 -11.0%
ジャスダック 6629 テクノHR 1,814 382 19.7 6.1%
マザーズ 4563 アンジェス 687 1,052 18.9 -23.2%
マザーズ 4436 ミンカブ 3,885 579 17.1 0.4%