4)アップル
2021年9月期2Qは業績好調
アップルの2021年9月期2Q(2021年1-3月期、以下今2Q)は、売上高895億8,400万ドル(前年比53.6%増)、営業利益275億300万ドル(同2.1倍)となりました。前2Qが新型コロナ禍による部品不足、生産不足のなかにあったことに加え、今2QはiPhone、iPad、Macのいずれも良く売れたため、大幅増収増益となりました。
カテゴリー別売上高を見ると、最も売上高が大きいiPhoneは479億3,800万ドル(同65.5%増)と好調でした。iPhone12シリーズの中で、特に価格の高い「Pro」「ProMax」の評価が高かったことも寄与したと思われます。
iPadも好調で78億700万ドル(同78.7%増)となりました。Macは91億200万ドル(同70.1%増)となりました。前述のように昨年11月発売のM1搭載パソコンが大きく寄与しました。
ウェアラブルとホーム&アクセサリー(AirPods、アップルウォッチなど)、サービス(アップストア、iTunesなどのコンテンツ収入など)も順調に伸びました。
楽天証券の今期、来期業績予想を上方修正する
今2Qまでの実績を見て、楽天証券ではアップルの2021年9月期、2022年9月期業績予想を上方修正します。2021年9月期は売上高3,700億ドル(同34.8%増)、営業利益1,090億ドル(同64.4%増)(前回予想は売上高3,300億ドル、営業利益880億ドル)、2022年9月期は売上高4,350億ドル(同17.6%増)、営業利益1,380億ドル(同26.6%増)(前回予想は売上高3,950億ドル、営業利益1,120億ドル)と予想します。
スマートフォン市場におけるiPhoneの市場シェアは2位、Macはパソコン市場で4位であり、今後の伸び代は十分大きいと思われます。また、2022年から各国で5Gのミリ波展開(ミリ波基地局の増設と端末の対応)が本格化する見込みであり、5Gスマホ市場も更に拡大すると予想されます。このため、2023年9月期も順調な業績が期待できると思われます。
今後6~12カ月間の目標株価は、前回の165ドルから180ドルに引き上げる
今後6~12カ月間の目標株価は、前回の165ドルから180ドルに引き上げます。2022年9月期の楽天証券予想EPS 7.06ドルに成長性を考慮した想定PER25~30倍を当てはめました。
引き続き中長期で投資妙味を感じます。
表7 アップルの業績
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時価総額 2,399,700百万ドル(2021年7月8日)
発行済株数 16,929百万株(完全希薄化後)
発行済株数 16,753百万株(完全希薄化前)
単位:百万ドル、%、倍
出所:会社資料より楽天証券作成。
注1:当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。
注2:EPSは完全希薄化後(Diluted)発行済株数で計算。ただし、時価総額は完全希薄化前(Basic)で計算。
表8 アップル:カテゴリー別売上高(四半期ベース)
![](/mwimgs/d/4/-/img_d49969ef0872fc95a53250064e957c8438617.png)
出所:会社資料より楽天証券作成
表9 アップル:カテゴリー別売上高:年度ベース
![](/mwimgs/2/9/-/img_295bf20bd34f3fb19f5968512d1ab6ea55085.png)
出所:会社資料より楽天証券作成
表10 アップル:地域別売上高(四半期ベース)
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出所:会社資料より楽天証券作成
グラフ3 iPhone出荷台数
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グラフ4 Mac出荷台数
![](/mwimgs/5/f/-/img_5f5ba2f8c367a1ff36ae1999279861f026191.png)
本レポートに掲載した銘柄:エヌビディア(NVDA、NASDAQ)、アドバンスド・マイクロ・デバイシス(AMD、NASDAQ)、インテル(INTC、NASDAQ)、アップル(AAPL、NASDAQ)