米国高配当株1:フラワーズ・フーズ(FLO)
米国第2位のベーカリー製品の製造・販売メーカーです。
フラワーズ・フーズのブランドの一つ「Nature’s Own」は米国で一番売れているパンブランドで、他にも競争力のあるブランドを複数有しています。
時価総額は51億ドルで、日本円で約5,600億円となっています。
事業の注目ポイント
事業の中心は「ブランド小売事業(Branded Retail)」で売り上げの約7割を占めており、続いて「非小売及びその他事業(Non-Retail and Other)」が約2割、「ブランド小売店事業(Store Branded Retail)」が約1割となっています(2021年3月期)。
「ブランド小売事業」では、人工保存料、着色料を使わない「Nature's Own」や、タンパク質、繊維、全粒穀物が豊富に含まれている「Dave's Killer Bread」、LOVE BREAD AGAINをテーマに食物アレルギーを持つ人のためにグルテンフリーベーキングを手掛ける「CANYON BAKEHOUSE」などの複数のブランドの製品を販売しています。
また、2020年のフラワーズ・フーズの販売チャネルは「スーパー」が約4割、大型小売店(mass merchandiser)が約3割、外食産業(Food service)が約2割の売り上げとなっており、販売代理店との契約で米国の人口の約85%をカバーするネットワークを有しています。
株式の注目ポイント
株価は2020年の高値近辺で推移しています。また、配当については2020年6月の権利落ちで増配しており、今回の6月でも増配が期待されています。
新型コロナウイルス感染拡大によって、消費者が家庭で食事をとる機会が増えたことでパンの消費量が増え、他業種に比べて業績への悪影響が比較的少なかったことが株価回復の要因の一つのようです。
業績動向
2021年5月20日開示の四半期決算では、EPS(1株当たり利益)は市場予想を上回りましたが、売上高が市場予想を下回りました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響によって家庭での食事の機会が増えたことで上昇していた売り上げが、新型コロナワクチン接種の広がりとともに外食の機会が増えたことで減少しました。
内訳は中心事業の「ブランド小売事業」で売上高が前年同期比3.3%減、「ブランド小売店事業」で14.6%減、「非小売及びその他事業」で3.6%増となり全体として3.5%の売上減となりました。
しかし、コロナ発生前の2019年第1四半期の売上高は超えており、会社側も「eコマースでの売り上げ増などの効果によって、着実に会社は成長している」として発表しています。
次回は8月11日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるか注目です。
注意点
2020年は新型コロナの影響で、家庭で食事をとる機会が増えたことによって売上高が上昇したこともあり、会社側は2021年の売上高のさらなる減少を見込んでいます。
今後、計画している設備投資などの効果が業績にプラスに寄与していくか、注意が必要です。
株価動向、配当利回り
配当:0.8ドル
配当利回り:3.29%
株価:24.31ドル(約2,700円)
権利落ち日は5月下旬予定(権利実施は6月中旬予定)です(2021年5月18日時点で未確定。2020年を参照)。
配当は0.8ドル、配当利回りは3.29%、株価は24.31ドルで約2,700円から購入できます(2021年5月17日時点)。
2018年以降の最高値は25.09ドル、最安値は17.74ドルです(終値ベース)。