TOPIXはコロナ克服を織り込んでいない

 次に見ていくのはTOPIX(東証株価指数)です。

■(図4)TOPIX(日足)とギャンアングル(2020年11月20日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 TOPIXについても、日経平均と同様にギャンアングルで見ていきます。

 TOPIXは節目の1,700p台に乗せてきましたが、2月7日のコロナショック前の高値(1,744p)には、まだわずかに届いていません。また、コロナ前のトレンドを示す青いギャンアングルの8×1ラインとの距離もまだかなりあり、TOPIXについては、ギャンアングルでみれば「コロナ克服」まで織り込んでいないことになります。

 日経平均が先走っているのか、それともTOPIXが出遅れているのかということになりますが、少なくとも拡大傾向にあるNT倍率(日経平均÷TOPIX)が縮小する動きになることや、TOPIXが赤いギャンアングルの3×1ラインを意識しながら推移していく展開などが予想されます。

 しばらくは、今週末からのクリスマス商戦や国内外の経済指標の結果、足元で拡大している新型コロナ感染状況をにらみつつ、市場のムードが左右される展開になりそうですが、いずれは「期待と現実の駆け引き」による中長期的な相場展開になっていくと思われます。