上値重いが下値も堅い。想定レンジは?

 続いて、日足チャートでも先週の動きを確認します。

(図2)日経平均(日足)の動き(2020年8月28日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の日経平均をローソク足でたどると、25日(火)の取引で「窓」を空けて上昇して2万3,000円台に乗せ、直近高値(8月14日の2万3,338円)も超えてきました。

 以降も2万3,000円台超えを維持していましたが、週末28日(金)の下落によって、結局は「窓空け後に失速」というパターンが繰り返された格好です。上値の重たさは相変わらずと言えます。

 その一方で下値も堅いです。株価と移動平均線との位置関係では、終値ベースで25日移動平均線上を維持しているほか、その下には75日・200日移動平均線も控えています。さらに、週末の先物取引市場でも大阪取引所で2万2,940円、CME(シカゴ)で2万2,950円と上昇して終えており、日足チャートからも相場が崩れていないことが分かります。

 しばらくは、2万3,000円台回復をにらみつつ、6月に形成した「三角保ち合い」の上値と下値のラインの延長線の範囲が基本の想定レンジになりそうです。