1万6,800円前後までの下落シナリオが浮上する可能性も

■(図3)日経平均(日足)とギャン・アングル(2020年3月6日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 上の図3は日経平均の日足チャートに、2018年12月26日安値と、直近1月17日高値を基準としてギャン・アングルを描いたものです。

 日経平均は200日移動平均線という長期のサポートラインを下抜けてからは、ギャン・アングルの2×1ライン、3×1ラインを目安として株価の上げ下げを見せてきましたが、先ほども触れた先週末の先物取引終値の株価水準(2万300~2万400円)は、ちょうど4×1ラインと一致しています。

 さらに一段安となってしまった場合には、8×1ラインまで切り下がる可能性があります。株価水準的には1万9,600~1万9,700円辺りになりますので、日経平均が2万円を下抜けした際の最初の防衛ラインとして注目されることになりそうです。

 そして同様に、週足のギャン・アングルも見ていきます。

■(図4)日経平均(週足)とギャン・アングル(2020年3月6日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 週足では、先ほどの図2と同じ2016年6月24日を起点とし、バブル後最高値をつけた時期である2018年10月5日までの設定期間で描いています。2018年10月以降の日経平均は高値を更新していないため、この設定期間で上昇トレンドが一段落しているという考え方です。

 足元の株価はギャン・アングルの3×1ラインのところに位置しています。チャートを過去にさかのぼると、2018年の年末にも同じ3×1ラインまで株価が下落する場面がありました。

 何とか踏みとどまってほしいところですが、相場が崩れてしまった場合には、4×1ラインの1万8,700円前後、8×1ラインの1万6,800円前後までの下落シナリオが浮上してしまう可能性があることを頭の片隅に入れておく必要があるかもしれません。