高い需要が見込まれる「立地適正化計画区域内」の物件

 そもそも都市計画による用途地域とは、千葉県のホームページでこう定義されています。

 用途地域は、市街地の土地利用の基本的な枠組みを定める地区で、原則として、市街化区
 域内において定めることとされています。良好な市街地環境の保全と市街地のあるべき土
 地利用の姿を実現するため、住居・商業・工業などの各機能を適正に配置した土地利用計
 画に基づき定めます。種類は12種類あり、地域ごとに建てて良い建築物の用途や形態が定
 められており、これらの制限は建築基準法で定められています。

 つまり、都市計画の定めに従い「住宅地」「商業地」「工業地」と用途地域を決めて、あらかじめ建てられる建物をまとめておくのが、都市計画の基本なのです。

 本連載で勧めているワンルームマンションは、基本的に駅前を中心とした商業地・近隣商業地・準工業地域に物件が建築されることが多く、住宅地に建てられることの多いアパートに比べ、入居者にとって利便性の高い地域に建つことが多い物件と言えます。そのため、駅から近い住宅を求めている20代の社会人からの需要も高く、その他の物件に比べ入居需要は確保しやすくなるでしょう。そして、近隣に商店も多いことで、利便性が高いことはもちろん、人通りも多いため防犯という意味でも高い需要があるのです。

 今後の日本における都市計画は、コンパクトシティ構想により、駅前を中心とした利便性の高い地域である「立地適正化計画区域内」と、そこから外れた利便性の低い地域に分かれます。国策としてそのような政策が取られているのであれば、今までと同様に駅から近いエリアに物件を所有することのメリットは高まることでしょう。

[図表]立地適正化計画によるコンパクトシティ概念図

※出典:国土交通省「立地適正化計画の意義と役割~コンパクトシティ・プラス・ネットワークの推進~」より

(仲宗根 和徳/株式会社和不動産 代表取締役)

※この記事は2018年11月7日に幻冬舎ゴールドオンラインサイトで公開されたものです。

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