米国の大統領と失業率のカンケイは?

 また、以下は米国の失業率です。

図:米国の失業率 (季節調整済)

出所: Bureau of Labor Statistics(米労働省)のデータより筆者作成

 米国の失業率において、2019年4月と5月の3.6%は、1966年11月以来となる低水準です。計算の根拠などが異なるとみられますが、公式に公表されている失業率としては歴史的な低水準です。

 失業率で見れば、過去5代の中で“失業率を最も低水準に導いた大統領”と言えそうです(2019年5月時点)。

 一部のトランプ大統領の熱狂的な支持者は、“好調な米国経済と株式市場を歓迎する”旨の発言をしています。

 さまざまな機関が調査をしているトランプ大統領の支持率がおおむね40%を大きく割り込まないのは、株価を上昇・高止まりさせ、失業率を下げ、一般市民の間に景気の浮揚感を提供していることが一因であると筆者は考えています。

 米国における一般市民が、株価=景気、株価上昇・高止まりおよび失業率の低下=景気向上、と考えているうちは、トランプ大統領が繰り出す株価上昇策・失業率低下策が好感され支持率が40%を下回らない状態が続くと考えられます。