なお、「タイムズ カー プラス」の特徴は、最寄りの専用カーステーションにある自動車をスマートフォンなどで出発の3分前まで予約できる点や、貸出手続きの対応が無人でできるため24時間受け渡しが可能な点です。

パーク24のセグメント業績推移

単位:百万円
出所:会社資料より楽天証券作成

 過去の業績を振り返ると、2014年の消費増税や海外子会社買収コストが発生したタイミングで減益となっていますが、成長の要と考えられるモビリティ事業(カーシェアリングとレンタカー等で構成)は成長が続いています。

モビリティ事業の営業利益推移
(期間:2012年10月期~2019年10月期)

単位:百万円
注:2019年10月期は会社計画値
出所:会社資料より楽天証券作成

モビリティ事業の連結営業利益に対する割合
(期間:2012年10月期~2019年10月期)

注:2019年10月期は会社計画値
出所:会社資料より楽天証券作成

 パーク24は単にシェアリングエコノミー拡大の恩恵を受けて成長しているわけではなく、自らそのサービスを発展させて効率的に利益を稼いでいます。個人の利用が少ない昼間の稼働率を上げるために法人の需要を取り込んでおり、直近では、東海道・山陽新幹線の全ての駅前にカーステーションを設け、利便性を向上させています。
さらに、足元では、自社レンタカー店の敷地と車両もカーシェアリングに利用できるように実験を始めています。実現できれば、様々な車種を、短時間から数日にわたって気軽に利用できるようになります。

 同社の現時点での主力事業は駐車場ですが、モビリティ事業の営業利益構成比は今期2019年10月期に約4割まで拡大する見通しです。長期的には、駐車場管理事業が安定的に推移する中、モビリティ事業が業績をけん引する可能性が高いと考えられます。