旧正月休暇入りも1月の業務統計堅調、稼働時間数がプラス成長を確保

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00916 龍源電力集団 (チャイナ・ロンユエン・パワー)  6.45 HKD
(02/08現在)
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龍源電力集団の最新業務統計によると、2017年1月の発電量は前年同月比6%増の3774GWhだった。火力発電が同21%の落ち込みを示す半面、主力の風力発電が同11%の伸びを確保した。旧正月期(17年の旧正月元日は1月28日)の電力需要の低迷や風速の弱まりにもかかわらず、供給削減状況の改善が寄与し、風力発電の設備稼働時間数は回復トレンドを持続。1月に前年同月比1%増の162時間に達した。地域別では、北西、東北地区の大半で、稼働時間数がそれぞれ5-95%の伸びを示している。BOCIは17年上期いっぱい、稼働状況が力強い回復傾向を示すと予想。目標株価を据え置いた上で、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。また、削減状況の改善を受けた利益成長見通しと財務の健全性を評価し、同社を風力発電セクターのトップピックとしている。

1月の稼働時間数の1%増を支えたのは、主に西北、東北地区であり、省市別では、吉林省(前年同月比28%増)、遼寧省(46%増)、寧夏回族自治区(95%増)、内モンゴル自治区(5%増)、新疆ウイグル自治区(53%増)でいずれも増加。一方、黒竜江省(22%減)、甘粛省(18%減)では落ち込みを示した。BOCIは寧夏回族自治区での稼働時間の急増について、寧夏-浙江間のUHV(超高電圧)ラインによる貢献を指摘している。

経営陣によれば、発電量の削減状況は改善しており、1月前半の削減率は10%程度。旧正月休暇中の需要減が響いたとはいえ、1月月間でも19%と、前年同月並みで推移した(前年の旧正月元日は2月8日)。BOCIは17年上期を通じて、稼働状況の力強い回復トレンドが続くと予想。その理由として、前年同期実績の低さとUHVラインの貢献を挙げている。

一方、BOCIはレーティング見直しにつながる可能性がある同社の潜在リスク要因として、補助金支払いの持続可能性に関する不透明感を挙げた。

BOCIは17年年間を通じ、稼働時間数の回復が支援材料となる見通しを示し、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続した。DCF方式に基づいて設定した目標株価は、加重平均資本コスト(WACC)8.3%、残存価値増加率0.5%を想定したもので、16年、17年予想PERでは16.8倍、11.3倍に相当する。