11月の発電量は40%増、稼働時間数の回復も引き続き鮮明

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00916 龍源電力集団 (チャイナ・ロンユエン・パワー)  6.13 HKD
(12/06現在)
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龍源電力集団の最新業務統計によると、11月の発電量は前年同月比40%増の3950GWhに達した。火力発電がほぼ横ばいにとどまる半面、主力の風力発電が同42%の伸びを記録した。風力発電の設備稼働時間数も回復傾向を持続し、11月に前年同月比24%増の184時間。これで、1-11月の稼働時間数が前年同期並みに持ち直した(1-10月は同3%減)。風速の増加や発電削減率の低減(前年同月の14.0%から10.9%に低下)が11月の稼働状況の改善を支えた。BOCIは目標株価を据え置いた上で、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続。UHV(超高電圧)網の稼働を背景に、2016年下期には86%の利益成長を達成するとみている。

風力発電の設備稼働時間が11月にさらに上向いたことで、1-11月の数字はほぼ前年並みまで回復した。同社が発電施設を置く25省(市・自治区)のうち18省で、11月の稼働時間が前年同月を上回った。地域別に見ると、北部の大半で稼働時間数が4-273%増加。甘粛省では前年同月比17%減少したものの、黒竜江省(同49%増)、内モンゴル自治区(同29%増)、新疆ウイグル自治区(同15%増)、河北省(同123%)、寧夏回族自治区(同273%増)、山西省(同138%増)と、軒並み好調だった。うち寧夏回族自治区における稼働時間の急増について、BOCIは寧夏-鄭州間のUHV(超高電圧)網による貢献を指摘している。

経営陣によれば、発電量の削減状況は改善しており、11月の削減率は10.9%へ、前年同月比で3.1ポイント改善した。BOCIはこうした数字を考慮した上で、16年下期に86%の増益を予想。UHV網の整備や関連政策が追い風になるとしている。

一方、BOCIによると、レーティング見直しにつながる可能性がある潜在的なリスク要因は、稼働状況の回復ペースが予想を下回る可能性。

BOCIは同社株価の先行きに対して強気の見方を維持し、16年下期には稼働時間数の回復が株価の支援材料となる見通しを示した。DCF方式に基づいて設定した目標株価は、加重平均資本コスト(WACC)8.3%、残存価値増加率0.5%を想定したもので、16年、17年予想PERでは16.8倍、11.3倍に当たる。