風力発電の稼働時間数が10月も回復持続、16年下期の支援材料に

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00916 龍源電力集団 (チャイナ・ロンユエン・パワー)  6.01 HKD
(11/10現在)
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龍源電力集団の最新業務統計によると、2016年10月の発電量は前年同月比19%増の3560GWhに達した。火力発電は同5%の伸びにとどまったが、風力発電は同25%増。風力の設備稼働時間数は同10%増の174時間に回復し、1-10月では同3%減と、1-9月の同4%減から下げ幅を縮めた。10月の稼働状況の回復は主に、南部の大半のエリアや北部の一部省区における稼働時間数の力強い回復が背景。発電削減率が前月比で9.3ポイント改善したことが寄与した。BOCIは発電制限の一段の緩和や財務の健全性を背景とした利益成長を見込み、株価の先行きに対する強気見通しを継続。引き続き同社を風力発電セクターのトップピック銘柄としている。

風力発電の10月の稼働時間数は前年同期比10%増。同社が発電施設を置く25省(市・自治区)のうち、13省で回復傾向を示した。南部の大半と北部の一部で回復傾向が顕著となり、個別では黒竜江省(前年同月比68%増)、山東省(45%増)、寧夏回族自治区(205%増)、甘粛省(8%増)などが好調だった。BOCIはうち寧夏回族自治区での急増について、寧夏-鄭州間のUHV(超高電圧)網による貢献を指摘している。

経営陣によれば、発電削減率は9月の19.6%から、10月には10.3%へ明らかに縮小した。10月には主に黒竜江省、甘粛省、寧夏回族自治区で状況が改善し、遼寧省では全く削減が行われなかったという。内モンゴル自治区、新疆ウイグル自治区における削減状況についても楽観見通しが示されている。

BOCIは稼働時間数の回復傾向が続くとみて、16年下期にはこの点が株価の支援材料になるとの見方。DCF方式に基づいて設定した目標株価(加重平均資本コスト=WACCは8.3%、残存価値増加率は0.5%を想定)を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。目標株価は16年、17年予想PERでそれぞれ16.8倍、11.3倍に相当する。一方、レーティング見直しにつながる可能性のある潜在リスクとしては、稼働状況の回復が予想を下回る可能性を挙げている。