7月の稼働時間数の回復が鮮明、政策支援下で下期も好調持続へ

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00916 龍源電力集団 (チャイナ・ロンユエン・パワー)  6.74 HKD
(08/08現在)
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龍源電力集団の7月の発電量は2827GWh(ギガワット時)と、前年同月比17%の伸びを示した。内訳は風力発電量、石炭火力発電量がそれぞれ同18%増、同13%増。うち風力の設備稼働時間数は111時間と4%増加。これで1-7月期の稼働時間は前年同期比6%減となり(1-6月は8%減)、減少率が縮小傾向を示した。地域別に見ると、稼働時間数全体の回復に寄与したのは、北西部における供給制限状況(送電インフラの不備や設備過剰を受けた稼働制限)の改善。その一方で、新疆ウイグル自治区と河北省の稼働状況は低調だったが、BOCIは地方政府の政策支援を理由に、特に河北省について下期の改善を見込む。また、同社の下期決算については、前年同期比86%の大幅増益を予想。UHV(超高圧)送電網の敷設を受けたインフラの改善見通しを理由に、2015-18年の利益成長率が年平均29%に上るとみて、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。

同社の風力発電設備の稼働時間数は7月に前年同期比4%増。地域別に明暗を分けたものの、25の省・市・自治区のうち13で稼働時間が上向いた。特に北西部では多くの省・自治区で稼働時間数が回復。甘粛省、寧夏回族自治区、内モンゴル自治区でそれぞれ前年同月比25%、11%、8%の伸びを示した。

河北省では16年上期の設備稼働時間数が前年同月比47%急減したが、BOCIは低風速シーズンに当たったために、実際の時間数の減少幅以上にパーセンテージで示した減少率が大きく振れたとみて、さほど深刻に受け止めていない。また、いずれにせよ、同省政府の支援姿勢を受け、下期には稼働時間数が回復するとの見方だ。河北省の発展改革委員会は7月、中央政府が導入を発表した「一定の稼働時間数内の全額買い取り制度」を完全に履行するとの方針を発表した。

BOCIは同社の潜在リスク要因として、UHV送電網の敷設規模が予想を下回る可能性、国家発展改革委員会(NDRC)が一段の電力卸売価格の引き下げに踏み切る可能性――などを挙げている。

同社の現在株価は16年予想PER、PBR(株価純資産倍率)でそれぞれ13.7倍、1.2倍。一方、BOCIが設定した目標株価は16年予想PER16.8倍、17年予想PER11.3倍に相当する水準。16年下期から18年にかけての利益成長見通しを理由に、同社株価は十分この目標レベルに値するとしている。