15年2月通期決算は予想上振れ、スポーツウェア/アパレル部門が牽引

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
01880 百麗国際控股有限公司(ベル・インターナショナル)  10.50 HKD
(05/27現在)
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百麗国際の2015年2月本決算の純利益は前年比8%増の47億6400万元と、BOCIの予想を5%上回った。スポーツウェア/アパレル部門の予想以上の好調が背景。また、販促活動を手控えたことで利益率も安定推移した。BOCIはフットウェア部門の既存店売り上げ伸び率(SSSG)について、短期的なプラス成長回復は期待しにくいとしながらも、コスト管理の強化やスポーツウェア/アパレル部門の成長見通しに言及。この先さらなるポジティブサプライズもあり得るとした。目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。

同社全体の15年度のSSSGは前年比11.5%増で、営業利益率は過去最高の7.1%に達した。経営陣は続く16年度(15年3月-16年2月)について、スポーツウェアのSSSGが2桁増を維持すると予想。第1四半期に当たる3月-5月に関しては、販売状況や利益率が予想を上回る水準で推移していると報告した。機能性スポーツウェアの需要増や新製品の売れ行き回復が利幅の改善に寄与したという。また、販売堅調を受け、スポーツウェアの15年度の在庫回転日数は100日と、14年度の129日から明らかに改善した。

アパレルおよび低価格スポーツウェアの売上高は15年度に4億9100万元と、前年のほぼ3倍に達した。地域を跨いだ販路拡大や適切なブランドポジショニング、さらにデザインの向上が寄与したという。経営陣は自社プラットフォームやサプライチェーンの改善を理由に、Baroqueとのアパレル合弁事業の成長潜在力に言及している。アパレル部門の売上構成比はわずか1%に過ぎないものの、BOCIは向こう2-3年間にわたって成長けん引役になるとみている。 一方、15年度に前年比4%減少したフットウェアのSSSGは、続く15年3-5月もマイナス成長を続けており、BOCIは短期的なプラス成長の回復は困難との見方だ。営業利益の8割を占めるフットウェアの低調は、同社全体の利益率改善の足かせとなる見込み。マイナス影響を最小限に抑えるため、経営陣はコスト管理の強化に動く見通しという。 BOCIは予想外の売上伸び率の低迷や競争激化などを同社の潜在リスク要因として指摘しながらも、16年度予想PER16倍をあてはめて目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを据え置いている。