2月の風力発電業務統計も不安定、風速不足への懸念が再燃か

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00916 龍源電力集団股フン有限公司(チャイナ・ロンユエン・パワー)  8.19 HKD
(03/09現在)
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龍源電力集団の最新業務統計によると、2月の発電量は前年同月比4%増の2497GWhだった。風力発電量が同11%増加する半面、石炭火力発電量が同9%の落ち込みを示した。ただ、風力発電の稼働時間数は主に東北部、南東部沿海地域の低迷を受けて同3%減。火力発電の稼働状況は主に旧正月休暇の影響で悪化した。2月の統計にはまたも風速の不安定さが示されたが、それでも張家口に新たに設置された送電網の寄与で、内モンゴル自治区、河北省の稼働状況は引き続き改善した。BOCIは同社株価の先行きに対して強気見通しを据え置きながらも、風速に関するマーケットの懸念が高まる可能性を指摘している。

2月の風力発電設備の稼働時間数は前年同月比2.7%減の133時間(前月比では26.6%減)。前年実績が低かったにもかかわらず、小幅の落ち込みとなった。地域別では内モンゴル自治区、河北省、山東省、陝西省、雲南省で上向いたものの、その他エリアでは縮小した。2月には新規設備の稼働はなかった。

15年1-2月の累計では、風力発電量が前年同期比12.3%増、石炭火力発電量が同7.1%増。全体では同10%の伸びだった。また、風力発電設備の1-2月の稼働時間数は同1.2%減。石炭火力の稼働時間数は同7.1%の伸びを示した。

風力設備の稼働状況の不安定さを受け、市場では風速が正常化するかについて懸念が高まっている。ただ、内モンゴル自治区と河北省に関しては、送電インフラの整備が追い風となり、稼働時間数が回復傾向を維持する可能性が高いという。

BOCIは同社の潜在リスクとして風速が予想を下回る可能性に言及しながらも、15年、16年の利益見通しの算出に当たり、それぞれ2110時間、2134時間の稼働を想定した。前年比ではそれぞれ71.7%、12.9%の伸びを見込んでいることになる。