BMW合弁生産車の年内販売好調を予測、15年には10%台半ばの伸びに減速か

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
01114 華晨中国汽車控股(ブリリアンス・チャイナ・オートモーティブ・ホールディングス)   12.74 HKD
(10/16現在)
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BOCIはブリリアンス・チャイナのBMW合弁生産会社「BMWブリリアンス」の販売状況について、14年10-12月期も力強い伸びを維持すると予測し、14年通期では経営陣の販売目標を上回る見通しを示した。ただ、15年についてはニューモデル投入の空白期に当たることもあり、販売伸び率が前年比10%台半ばに減速すると予想。15年の減速見通しが最近の株価パフォーマンスに影響していると指摘した。ただ、中国の高級車市場に対しては長期の楽観見通しを示し、BMWブリリアンスが同市場でリーディングポジションを維持するとの見方。利益見通しの下方修正に伴い目標株価(15年予想PER11倍)を引き下げながらも、10-12月期の販売好調を見込み、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

BMWブリリアンスの販売台数は9月単月で前年同月比38.3%増と、引き続き市場全体をアウトパフォームし、中でも3シリーズ、X1、5シリーズの販売台数はそれぞれ同46.7%、36.9%、33.0%の伸びを示した。これで1-9月のBMW販売台数は前年同期比32.5%増の21万318台。3シリーズとX1がそれぞれ同53.1%、109.8%の伸びを記録し、5シリーズも9.5%の安定増を確保した。

中国市場全体の乗用車販売伸び率は前年実績の高い10-12月期に減速する見通しだが、BMW販売台数は引き続き高い伸びを維持する見込み。BOCIは通期の販売台数が経営陣の販売目標(前年比30%増)を上回るとみている。

ただ、販売台数伸び率は14年の前年比30%強から、15年には10%台半ばに減速する見通しという。ニューモデルの投入予定が年末の2シリーズにほぼ限られることが理由。経営陣が年明け早々にも発表する15年通期の販売目標が、市場予想のベースとなるが、BOCIは現時点で15年、16年の販売台数を32万台、38万5000台と予測している。一方、BOCIはBMWブリリアンスが長期的にリーディングポジションを維持すると予想。その理由として生産設備の増強に加え、2シリーズActive Tourer、X1、5シリーズ、X3、3シリーズなどの安定的なニューモデルの投入見通しを挙げた。

BOCIはBMW合弁事業の潜在的なリスク要因として、中国政府による「反独占」への取り組みや、新型車の投入が予想よりずれ込む可能性などに言及。また、販売見通しの下方修正を反映させる形で、14年、15年の予想EPSを1.10元、1.36元に引き下げた。ただ、現在株価が15年予想PER9倍の水準にとどまる点を指摘。15年予想PER11倍(修正前は同13倍)をあてはめる形で目標株価を引き下げながらも、株価の先行きに対する強気見通しを据え置いている。