14年上期にコア利益12%減、投資ファンドとの連携で資産回転率向上へ

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00123 越秀地産股フン有限公司(エツシュウチサン)  1.69 HKD
(08/28現在)
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越秀地産の2014年6月中間期の売上高は、前年同期比4.4%増の63億元に達した。ただ、利幅の大きい商業物件販売収入を多く計上した前年同期実績が異例の高水準にあったため、粗利益率は34.4%へ6.5ポイント低下。中間期のコア純利益は前年同期比12%減の6億7800万元にとどまった。一方、純負債比率は62.7%と、引き続き健全レベルを維持した。BOCIは物件引き渡しスケジュールの変更を反映させる形で14-15年の予想EPSを調整し、同社株価の先行きに対する強気見通しを継続している。同社株は現在、14年予想PER4.6倍、予想PBR(株価純資産倍率)0.5倍の水準で取引されており、これは業界平均の6.2倍、0.7倍を下回るという。

上期の物件成約額は前年同期比23.4%増の106億元に達し、通期目標の達成率は48%だった。粗利益率は13年通期の28.9%から34.4%に改善したものの、13年上期に記録した40.9%には届かなかった。高利益率の商業物件の売上構成比は14年上期の20%に対し、13年上期には45%に達していた。

同社は本拠地・広東省以外のエリアで事業を開拓しており、6月中間期の成約額に占める広東省外の割合は35%に達した(13年通期は28%)。ただ、広東省外の開発事業は利幅が相対的に小さく、BOCIは14年通期の粗利益率について約31%を見込んでいる。

一方、同社は開発用地の取得において投資ファンドと組んでおり、13-14年上期には8区画のうち5区画をこの方法で取得した。同社と投資ファンドのプロジェクト権益比率はそれぞれ5-20%、80-95%。ただ、同社は12-24カ月間に年利11-12%の買取価格で行使できるコールオプションを与えられており、資金繰り圧力を最小限に抑えつつ、優良プロジェクトに着手することが可能。BOCIによると、さらに採算の取れるプロジェクトを選んでコールオプションを行使することで、価値の上昇という恩恵を享受することも可能であり、こうした手法が資産回転率の向上にもつながる見通しという。