ハイエンドテレビの比重拡大で収益性向上、白物家電部門も急成長持続へ

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00751 創維数碼控股有限公司(スカイワース・デジタル) 4.19 HKD
(11/26現在)
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スカイワース・デジタルの2013年9月中間決算は、売上高が前年同期比22%増の200億2200万HKドルと、市場コンセンサス予想から7%余り上振れた。粗利益は同16.1%増の38億3300万HKドル。純利益は市場予想を4%強下回ったものの、同26.3%増の7億1900万HKドルと堅調だった。利益率の高いハイエンドテレビの比重拡大などが寄与したためで、4K2K(4000×2000ピクセル前後の高解像度)テレビや大画面テレビの比重は引き続き上向く見込み。BOCIは白物家電部門の売り上げも急増ペースを維持するとみて、営業利益が向こう4年間で2倍に膨らむと予想。同社株価の先行きに対する強気見通しを継続している。

9月中間期には相対的に利幅が小さい白物家電部門の大幅増収を受け、全体の粗利益率が前年同期の20.1%から19.1%に後退した。また、販売費の対収入比率は前年同期の12.75%、前期の11.50%に対して11.80%。BOCIは白物家電がテレビの販路を活用できるという点で、同社のスケールメリットを指摘している。同社は14年3月通期の国内テレビ出荷目標を前年比9%増となる950万台に上方修正したが、うち3Dクラウドテレビの出荷目標が前年比88%増の300万台。海外市場については同29%増の350万台に据え置いたため、全体の目標は同14%増の1300万台となる。

テレビ出荷全体に占める4K2Kテレビや大画面テレビ(47インチ以上)など、ハイエンド製品のウエートは今後も上向く見通しであり、経営陣はうち4K2Kの年度下期の比重について12-16%を見込んでいる。BOCIによれば、4K2Kの粗利益率は推定40%前後と、国内向けテレビ出荷全体の19.6%を大幅に上回る水準にあるという。13年9月中間期にはまた、国内出荷に占めるクラウドテレビの比重が30.1%に拡大(前年同期13.2%、前期22.5%)。3Dクラウドテレビの粗利益率は同期に27.8%だった。

NPD DisplaySearchによれば、4Kテレビの世界出荷台数は13年の130万台から17年には2300万台に急増するとみられ、うち5割強を中国が占める見込み。国内4Kテレビ市場におけるスカイワースのシェアは13年第3四半期に約50%に達しており、BOCIは今後もトップの座を維持すると予想している。

 

一方、白物部門の中間期売上高は11億2200万HKドルで、売上構成比は前年同期の2.8%から5.6%に拡大した。部門利益は210%増の9600万HKドル。スケールメリットの拡大が収益性向上に寄与した。国内冷蔵庫市場における同社シェアは現在約4%で、向こう5年以内に10%を目指す方針。冷蔵庫(現在150万台)および洗濯機の年産能力を各200万台に引き上げる計画であり、14年4月に完成する運びとなっている。BOCIは白物部門の成長の勢いが今後も続くと予想。粗利益率もテレビ部門に近づくとみて、2-3年後には収益性がかなりの高水準に達するとみている。