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「優柔不断」の堅調さで目処を意識
土信田 雅之
テクニカル風林火山
テクニカルアナリストの土信田雅之が、マーケットスピードを用いたテクニカルな視点で国内株式市場の動向を読み解いていきます。

「優柔不断」の堅調さで目処を意識

2016/8/5
先週末(7月29日)、固唾を呑んで迎えた注目イベントである日銀金融政策決定会合が通過しました。ETF買い入れの増額など、決定内容の細かい解説や分析は他のレポートに譲りますが、結果的に市場の予想よりも小粒な内容となり、サプライズもありませんでした。
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先週末(7月29日)、固唾を呑んで迎えた注目イベントである日銀金融政策決定会合が通過しました。ETF買い入れの増額など、決定内容の細かい解説や分析は他のレポートに譲りますが、結果的に市場の予想よりも小粒な内容となり、サプライズもありませんでした。

会合後の株式市場の初期反応ですが、多少の乱高下を見せながらも大崩れにはならず、むしろ、この日の日経平均は前日比で93円の上昇で終えています。会合前には、「内容次第では、材料出尽くし感や失望感で株価急落も」という指摘があっただけに、いざ蓋を開けてみたら意外にも堅調だった印象です。週を跨いだ月曜日(8月1日)の取引も上昇しています。

ただし、その後は水準が一段下がります。8月4日(木)の日経平均終値は16,254円でした。

(図1)日経平均(日足)の動き(2016年8月4日取引終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

あらためて、足元の状況を上の図1で確認します。

冒頭でも述べた通り、日銀会合の直後は以前より指摘してきた想定レンジの上限辺りをキープしていました。75日移動平均線もサポートになっています。

ところが、8月3日(水)になって、いわゆる「窓」を空ける格好で下落し、25日移動平均線が意識される展開になりましたが、ここまでの下落は前回想定していた通りです。ただし、会合直後の株高反応と、4日(木)のローソク足の形が下ヒゲの長い陽線になっており、相場が崩れたと判断しきれない堅調さも覗かせています。

現時点では、こうした「優柔不断の堅調さ」を目の当たりにし、強気と弱気の判断が難しい状況です。そのため、目先は上昇・下落の目処を確認しながら、動いた方向についていくことになりそうです。上値の目処は、レンジの上限や75日移動平均線、直近の戻り高値である16,938円(7月21日)、17,251円(5月31日)、17,613円(4月25日)になります。

一方で、下値の目処ですが、図1を見ても判るように、レンジの下限まではかなりの距離があります。そのため、考えられるのは前回も紹介しました、25日移動平均線からのマイナス3%乖離です。8月4日(木)時点の25日移動平均線は16,172円ですので、計算すると15,686円になります。実は、別の角度から見ても、この下値の目処は機能する可能性があります。

日経平均は7月11日から急上昇を始めたのですが、そのきっかけは、バーナンキ前FRB議長が来日し、黒田日銀総裁や安倍首相と相次いで会談したことです。いわゆる「ヘリコプター・マネー」への思惑が高まった時期でした。足元の株価の動きが、「ヘリコプター・マネーによる期待の調整」と考えるならば、7月11日の終値(15,708円)までの下落は有り得ることになります。ちょうど、先ほどの25日移動平均線からのマイナス3%乖離との差は20円程度ですので、ほぼ同水準です。

次に、週足のトレンド状況も確認してみます。下の図2は日経平均週足の平均足とMACDです。

(図2)日経平均(週足)の平均足とMACD(2016年8月4日取引終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

8月4日(木)の取引終了時点で平均足が陰転しましたが、MACDはシグナルを上抜けた状況が続いており、ここからも相場がまだ崩れていないことが分かります。

ただし、MACDとシグナルの線の傾きが横ばいに近い形になっているため、上昇の勢いはあまりなさそうです。図2を過去に遡ってみますと、線の傾きがあまりない場面でのもみ合いが確認できます。方向感に欠ける展開がしばらく続く可能性は高そうです。

最後に、あくまでイメージベースですが、アベノミクス相場の最高値だった昨年8月11日の20,946円を基準として、今後の想定シナリオをざっくり分けています(下の図3)。引続き、足元の動向の分析と共に、これらのシナリオについても検証していきたいと思います。

(図3)日経平均(日足)と今後の想定シナリオ

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

※来週はお休みとなります。

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