3連休明けとなった5月6日(金)の日経平均終値は16,106円となりました。取引時間中の安値は15,989円で、連休の谷間だった今週月曜日(2日)の安値(15,975円)と同様、節目の16,000円が意識されている展開です。

(図1)日経平均(日足)の動き(2016年5月6日取引終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

日銀会合終了直後の前回(4月28日)から2営業日しか経っておらず、ローソク足は2本しか増えていませんが、あらためて上の図1で足元の状況を確認していきます。

その増えた二本のローソク足ですが、冒頭でも触れた通り、下ヒゲが揃っていて、16,000円水準で踏みとどまっているように見えます。米雇用統計前というスケジュール感による様子見の可能性が高いです。また、「下げ足が早まる可能性があるので注意」と前回指摘した売り仕掛けのトレンドラインを、窓を空ける格好で下抜けてしまったことや、25日移動平均線が下向きに転じたこと、同じく25日移動平均線が75日移動平均線を上抜けできなかったことなど、確かに様子見ではあるものの、警戒含みの要素が多く、どちらかというと下値を試しやすい印象です。仮に反発しても、下向きの移動平均線は抵抗として機能しやすく、上値は重たそうです。

となれば、日経平均が警戒していた通りに下方向へ動いた場合、「どの水準で下げ止まれるか」をある程度目安をつけておく必要がありそうです。

考えられるのは、①足元の16,000円水準、②2月安値と4月安値を結んだトレンドライン、③4月安値の水準(4月8日の15,471円)、④2月安値の水準(2月12日の14,865円)が挙げられます(下の図2)。

(図2)直近の日経平均(日足)のローソク足(2016年5月6日取引終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

①~④のうち、ポイントになるのは②です。①もしくは②までで踏みとどまることができれば、下値切り上げ基調が維持されることになり、その後はしばらくレンジ相場での推移となる可能性が高まります。レンジの幅は4月の上昇局面(4月8日~25日)が基準となりますが、この期間の上昇幅は、2月下旬のもみ合い(中心は16,000円)、3月のもみ合い(中心は17,000円)の範囲を短期間で抜け切った格好になっているため、レンジ内で株価の落ち着きどころを探る展開がメインシナリオとなります。