今週の国内株式市場ですが、2月5日(木)の日経平均終値は17,504円となり、前週の木曜日(1月29日)の終値である17,606円から、100円程度の下落にとどまっているわけですが、ここまでの推移を下の図1で辿ってみますと、2月3日(火)に出現した大陰線が目に飛び込んでくるように、大きく下げる場面もありました。

(図1)直近の日経平均(日足)の動き(2月5日取引終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

とはいえ、25日移動平均線水準が下値の目途として機能している格好です。先週はこの水準を下値に値を戻していますが、先週のレポートのタイトルにもある通り、「底堅さ」と「不安定さ」が並存する状況が続いていると言えます。だたし、同じく先週のレポートでも紹介しました平均足を確認してみますと、今週は陰線をつける場面が増えており、ムードはやや悪化している印象です。(下の図2)

(図2)日経平均(日足)の平均足

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

そのため、日経平均が25日移動平均線より上を維持できるかが目先のポイントになりそうですが、仮に、このまま維持できた場合、昨年12月から形成してきた「保ち合い」相場が収束に向かい、値動きが落ち着く可能性があります。

(図3)日経平均(日足)チャート

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

上の図3は、2014年の年初からの日経平均の日足チャートと2本の移動平均線(5日と25日)の推移を示したものです。少し見にくいですが、図の左側にあたる昨年の年初からの動きに注目してみますと、5日移動平均が25日移動平均線を何度か上抜け・下抜けを繰り返した後、25日移動平均線が上値の抵抗となり、三角保ち合いが収束に向かいました。今回は逆に25日移動平均線が下値のサポートとなれば、三角保ち合いが収束に向かう展開が想定されるわけです。

保ち合い相場が収束に向かい、次のトレンド発生を待つのか、再び5日移動平均線が25日移動平均を下抜けて、値動きの荒い保ち合い相場がもうしばらく続くのかの分岐点に差し掛かろうとしていると思われますが、通常は2月と3月は日付と曜日が一致するカレンダーの並びとなりますが、両月とも2日が月初の取引となる「2日新甫」です。2日新甫の月は相場が荒れると言われていますので、長短の移動平均線の動向に注意する必要がありそうです。