お金と投資をもっと身近に
facebook twitter
アメリカの景気は本当に強いのか?
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略〔平日毎朝8時掲載〕
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略をレポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者としての幅…

アメリカの景気は本当に強いのか?

2014/9/19
18日の日経平均は、178円高の16,067円でした。一時、1ドル108.87円まで円安が進んだことが好感され、輸出株を中心に買われました。
facebook twitter メールで送る 印刷

18日の日経平均は、178円高の16,067円でした。一時、1ドル108.87円まで円安が進んだことが好感され、輸出株を中心に買われました。

(1) 日米金融政策の違いが、ドル高(円安)に寄与

17日の米FOMC(金融政策決定会合)声明で、金融緩和からの出口戦略ガイドラインが示されたことを受け、ドルが主要通貨に対して全面高になりました。

アメリカは、景気好調で金融引き締めの可能性が語られるようになっています。一方、日本およびヨーロッパの景気は停滞しています。日本は追加緩和の可能性が語られるようになり、欧州も金融緩和を打ち出しています。日米欧の景況感の差、金融政策の方向性の差が、ドル高・円安・ユーロ安につながっています。

(2)インフレ率は、アメリカも低下

「アメリカだけ景気好調で日本とヨーロッパは弱い」が、市場コンセンサスになっていますが、インフレ率を見ると、やや異なる絵が見えます。

消費者物価指数(総合指数)の前年比変化率推移

(注:日本の4月以降の消費者物価指数上昇率は、消費増税の影響を除いたベース。消費増税の影響は4月で1.7%、5月以降は2.0%。楽天証券経済研究所が作成)

日本・ヨーロッパだけでなく、米国のインフレ率も足元は低下してきています。FOMC声明が発表された17日、米国の8月の消費者物価指数(総合指数)が発表されました。前月比で▲0.2%のマイナスで、前年比の伸び率は+1.7%に縮小しました(7月の前年比は+2.0%)。FOMC声明とは裏腹に、足元の米国のインフレ率は鎮静化してきています。

ユーロ圏のインフレ率は0.4%まで下がっており、先行きデフレ(インフレ率がマイナスになる)の可能性も出ています。日本のインフレ率(消費増税の影響を除くベース)も、じりじりと低下してきています。インフレ率だけ見ると、日米欧そろって低下しつつあります。ここを見ると、米FRBのイエレン議長がたびたび繰り返している「アメリカの労働市場の実態はよくない」「アメリカの景気回復にかつての勢いはない」という発言にもうなずけるところがあります。

(3)アメリカの長期金利の上昇幅は、さほど大きくない

日米独の長期金利(10年国債利回り)推移

景況感の差を反映し、日独の長期金利が下がる中、米長期金利は高止まっています。ただし、米長期金利も3%に向かって上昇していく気配はありません。米インフレ率が鎮静化しているので、すぐに金利が上昇する環境にはありません。

(4)目先は「いいとこ取り」相場が続く見通し

今のアメリカの金融市場の状況を簡単に言い表すと、以下のようになります。

  • アメリカの景気が好調で、将来利上げが懸念される。
  • だから、ドル高(円安)が進む。
  • でも、アメリカのインフレ率は落ち着いている。
  • だから、アメリカの長期金利はあまり上昇しない。
  • だから、アメリカの株も堅調。

これは、金融市場にとってとても居心地がいい状態です。「いいとこ取り」相場ともいえます。アメリカの景気は、強すぎず弱すぎず、程よく強いというわけです。しばらくは、この居心地のよい状態が継続しそうです。日経平均は、この環境が続く中で、昨年来高値を更新し上昇が続くと考えています。

リスク要因は、米金利の大きな上昇ですが、米インフレ率が落ち着いている限り、それは起こらないと考えています。

【この記事に対するアンケート回答はこちらから】

トウシルのオススメ記事

▲トウシルトップページへ

 

つみたてNISA
人気記事ランキングTOP

 

このレポートについてご意見・ご感想をお聞かせくださいアメリカの景気は本当に強いのか?

本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。

記事についてのアンケート回答確認

アメリカの景気は本当に強いのか?

今回のレポートはいかがでしたか?
コメント

 

 
フレッシャーズ

 
タイムトリップ
 

 

 
メールマガジン

直近1日の記事を配信します

配信:平日毎営業日配信
祝日・GW・夏季/冬季休暇 を除く

公式SNS

タイムリーな情報を
ゲットできます

配信:記事配信時 随時
facebookおよびTwitterには一部配信しない記事もあります

TOP
×
トウシル メールマガジン および SNSについて
メールマガジン 申込み

トウシルメールマガジンではレポートやコンテンツ等、直近1日の記事をお知らせします。
本メールは配信希望のお客様に平日毎日お届けしております。
リアルタイムでの情報取得は、公式SNS(facebook、twitter)もあわせてご利用ください。

  • 「メールマガジン 選択/受付」画面から購読を選択できます。
  • 楽天証券のメルマガをすでに配信希望にされている方は、
    初期設定としては購読申し込みとなっている場合があります。
  • メールマガジン購読申し込みには、楽天証券会員登録(口座開設)が必要となります。
Gmailサービスをご利用の方へ
メールマガジンを受信時正しく表示されないことがございます。あらかじめご了承ください。
メールマガジン サンプル
メールマガジンサンプル
  • 「メールマガジン 選択/受付」画面から購読を選択できます。
  • 楽天証券のメルマガをすでに配信希望にされている方は、
    初期設定としては購読申し込みとなっている場合があります。
  • メールマガジン購読申し込みには、楽天証券会員登録(口座開設)が必要となります。
Gmailサービスをご利用の方へ
メールマガジンを受信時正しく表示されないことがございます。あらかじめご了承ください。