16日に行われたクリミアの住民投票の開票作業が進んでいますが、選挙管理委員会の中間集計によると、9割以上の賛成で、ロシアへの編入が承認される見込みです。

この住民投票を無効と主張するアメリカは、ロシアに対して追加制裁を発動する見込みです。米ロ対立が緩和する兆しはありません。また、中国の理財商品がデフォルト(債務不履行)になる不安も続いています。今週の日経平均はさらに下がる可能性があります。

ただし、日経平均の今年度予想PERはすでに14倍。ここからの下値は大きくないと考えています。

(1)日経平均の下値メドは14,180円

本欄で繰り返しお伝えしている通り、日経平均で14,180円には下値支持線があります(グラフA)。下げてもそこまでと予想しています。

(グラフA)日経平均週足(3月14日まで)

(2)好配当利回り株への長期投資にいいタイミング

3月26日(水)までに3月決算銘柄を買うと、配当金受け取りの権利を得ることができます。

配当利回りは確定利回りではないので、なるべく減配リスクの低い銘柄を選ぶ必要があります。相場が荒れていますから、まずは、大型株で好不況の景気を受けにくい銘柄から選択すべきです。

楽天証券のスーパースクリーナーを使い、以下の条件でスクリーニングしました。

  • 予想配当利回り2.5%以上
  • 大型株
  • 業種は、情報通信業、または、食料品、または、医薬品

(表B)好不況の影響を受けにくい業種から選んだ好配当利回り株

証券コード 銘柄名 産業分類 配当利回り
9437 NTTドコモ 通信 3.77%
9432 NTT 通信 2.92%
2914 J T 食品 3.06%
2503 キリンHD 食品 2.88%
4502 武 田 医薬品 3.79%
4568 第一三共 医薬品 3.57%

私は、日本の景気・企業業績の回復は続くと考えていますので、景気敏感業種に属する好配当利回りの大型株にも、投資していいと考えています。以下が参考銘柄です(表C)。

(表C)景気敏感業種から選んだ好配当利回り株

証券コード 銘柄名 産業分類 配当利回り
7203 トヨタ自動車 自動車 2.97%
7201 日産自動車 自動車 3.52%
8316 三井住友FG 銀行 2.75%
8411 みずほFG 銀行 3.22%
8058 三菱商事 商社 3.42%
8031 三井物産 商社 3.52%
6301 コマツ 機械 2.75%
5020 J X 石油 3.12%