【米ドル/円 FOMCの発表受け一時乱高下】

昨日までの動向

米ドル/円は上ひげを残す陽線引け。東京時間では、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見ムードが強まり、薄商いのなか方向感の乏しい展開となりました。東京市場前半では米ドル/円は90円台前半レベルでのもみ合いとなりました。東京市場後半に入り、米ドル/円は小幅に上昇。堅調に推移したアジア株や米株先物の上昇などを受け、世界的に長期金利の低下が一服。金利差面から緩やかな円売戻しを支援したもよう。米ドル/円はじりじりと値を上げ、90円台後半レベルまで上昇する動きとなりました。

欧米時間では上値の重い展開に。NY時間に発表された10月ADP雇用統計は事前予想-19.8万人のところ結果-20.3万人に、また10月ISM非製造業景況指数事前予想51.5のところ結果50.6といずれも事前予想を下回り米ドル売り要因となったようです。 またISM非製造業景況指数の構成項目の雇用指数も悪化したことで、今週末に予定されている米雇用統計に不安を残す内容となりました。

FOMC(米連邦公開市場委員会)では、市場の予想通り政策金利を0-0.25%のレンジに据え置くことを決定。また、その後の声明文では期待された文言の変更は実施されず、「金利を【長期間】極めて低い水準に維持すると再確約」との認識を示したことで、早期の金融引き締めの期待が後退したことも米ドル売りに寄与したもよう。ただ昨日、各国主要株価が堅調な動きとなったことから、大きな米ドル売りには繋がらなかったようです。米ドル/円はFOMC発表前後一時乱高下する場面も見られましたが、NY市場引けにかけては90円台後半でのもみ合いとなりました。

本日の展望

米ドル/円は一目均衡表の基準線が位置する90円台前半レベルでは底堅い動きとなるも上値も重く、方向感がつかみづらい地合いにあるようです。昨日、21日移動平均線が位置する90.40-45レベルを超えてきたが、同レベル上には一目均衡表の転換線や下方向に傾斜を続ける厚い雲に上値を阻まれる形となっています。上値では一目均衡表の雲の下限が位置する90.80-85レベルをしっかりと超えることが出来るかが焦点となりそうです。一方、下値では基準線が位置する90円台前半が直近サポートとして寄与しています。同レベルを下抜いた場合、2日の安値89.10-15レベルを視野に入れての値動きとなりそうです。

本日の主な指標

東京時間22:30:(米)新規失業保険申請件数 予想52.3万件 前回53.0万件

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。

【豪ドル/円 豪9月小売売上高が嫌気され一時軟調に推移】

昨日までの動向

豪ドル/円は昨日陽線引け。東京時間、豪ドル/円は軟調に推移。豪統計局が同日発表した豪9月小売売上高(季節調整済み)は前月比マイナス0.2%となり、事前予想のプラス0.5%を大きく下回ったことが嫌気された。3日の追加利上げ決定による材料出尽くしとあいまって、利益確定を伴う豪ドル売りが一時優勢となり、同指標発表後、豪ドル/円は81.50レベルから、一時80.75-80レベルにまで急落する動きとなりました。市場では12月と20010年2月のRBA(豪州準備銀行)理事会での0.25%ずつの追加利上げを予想しているが、今後発表される経済指標や金融市場の動向によっては12月は据え置きとなり、利上げを2010年2月まで待つかもしれないとの思惑も豪ドル売りに寄与したもよう。

欧米市場に入り豪ドル/円は反発。世界的な長期金利の低下が一服し、金利差面から緩やかな円売戻しを支援したもよう。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)で事実上のゼロ金利政策継続が決定されたことで安心感が広がり、リスク投資に対する警戒感が緩んだことで、米ドルを売って高金利通貨などのリスク資産を購入する動きがこの日、活発となりました。またNY原油は続伸80ドル台で終了。金先物も高値圏での推移を継続しており、商品相場の上伸が資源産出国通貨である豪ドル買いの支援材料として寄与したもよう。豪ドル円はNY市場引けにかけて82円台後半での取引となりました。

本日の展望

豪ドル/円は昨日、一目均衡表の基準線が位置する80.80-85レベルで底を打ち、上昇に転じる動きとなりました。昨日の上昇で上値を阻んできた一目均衡表の転換線も上回る動きとなっています。上値では10月29日、30日の高値83.95~84.00レベルを視野に入れての取引となりそうです。現在、85円台後半レベルが豪ドル/円の強弱の分岐点となっており、同レベルをしっかりと超えない限り、反落のリスクが継続する可能性があるようです。一方、下値では一目均衡表の基準線が直近のサポートとして寄与しているものの、同線をを下回った場合、もう一段の豪ドルの調整売りに注意を払いたい場面です。豪ドル/円の価格は一目均衡表の雲が位置するレベルから未だ乖離する動きとなっており、今後この乖離を埋めに行くもう一段の調整的な豪ドル反落リスクに注意を払いたいところです。ただ、その雲は今後右肩上がりに推移しています。今後豪ドル/円が上昇派を再開する場合では、今しばらくは調整を伴う豪ドル売りなどをこなしながら足場を固める必要がありそうです。

本日の主な指標

東京時間09:30:(豪)貿易収支-9月 予想-21.50億AUD 結果-18.49億AUD 前回-16.51億AUD

参考 一目均衡表の見方については下記をご参照ください。
楽天FXビギナーズガイド

当レポート掲載時間:当日13時頃~翌日正午12時頃まで、当日最新版は13時頃に更新いたします。