13年6月中間期に28%増益、同業銘柄を上回る好決算達成

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
02318 中国平安保険(ピンアン・インシュランス) 53.85 HKD
(09/02現在)
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中国平安保険の2013年6月中間期の純利益は前年同期比28.3%増の179億元に達した。うち生保部門の純利益は同33%増と、BOCIの予想通りの水準。業界全体が厳しい事業環境下にある中で、同社の中間決算は同業他社を上回る水準に達した。保険部門の「価値」に照準を合わせる戦略を受け、初年度保険料や新契約価値がいずれも高い伸びを示し、保険外交員数や外交員の生産性も改善。また、損保部門の費用率は業界平均より低く、投資収益率は平均を上回る水準だった。BOCIは保険業界の構造改革を理由に、同社の経営戦略に注目すべきだと指摘し、当面の収益見通しを楽観。勢いを欠く保険セクターにあって同社が投資選択肢の一つになり得るとし、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。

同社生保部門は6月中間期も、長期の保険料収入に焦点を合わせる事業戦略を維持した。新契約保険料収入は前年同期比5.5%増、初年度保険料収入は同13.4%増。保険危険率調整前の時点では、新契約価値は同14.2%増と、同業銘柄を上回る伸びを示した。

解約率の上昇圧力は依然続いているものの、解約率は年率換算で1.2%と引き続き許容レベル。生保外交員は年初から7%増加し、外交員の生産性は前年同期比4.3%の幅で改善した。

損保部門では保険料の伸びが減速する半面、混合率(コンバインド・レシオ:損害率と事業比率を合わせた損保の収支指標で低いほど良好)は95.5%。中国人民財産保険(02328)より高く、太平洋保険(02601)、中国太平保険(00966)の損保部門より低かった。資産運用面では信託業務の実現収益率の低下が響き、上期の収益が前年同期を12.5%下回った。一方、万福生科(湖南)農業開発のIPOに絡む不正問題を受け、証券部門は同63%の減益。BOCIは潜在的なリスク要因として損保部門の混合率の上昇や資本市場の不安定を指摘しながらも、現在株価の13年予想株価EV(エンベディッド・バリュー)倍率が1倍に当たることなどに言及。生保部門に限ってもほぼ1倍に相当するとし、同社株価の先行きに対する強気見通しを継続している。