誰もが経験する「上昇相場への乗り遅れ」

3月26日には日経平均株価が約1年半ぶりに11,000円台まで上昇するなど、日本の株式市場も活況を呈してきました。しかしながら、今回の株価上昇にうまく乗れなかった投資家も非常に多いと聞いています。
気がついたら上昇相場が始まっていてすっかり乗り遅れてしまった、というケースは、株式投資をしていれば必ずといってよいほど経験するものです。

では、上昇相場に乗り遅れた、と思った場合、どのような投資行動が考えられるでしょうか。大きく分けると以下の4つに分類できます。

(1) 上昇中の銘柄に飛び乗る

(2) 上昇中の銘柄の押し目買い

(3) 出遅れ銘柄を探して本格上昇する前に先回り買い

(4) 新規買いはしない

上昇中の銘柄を買うことのメリットとリスクは?

(1)上昇中の銘柄に飛び乗る

これは、上昇相場のテーマに合った「旬」の銘柄の勢いについていこうという戦略です。現在であれば、軒並み大きく上昇している新興市場銘柄への上昇途中の買いなどが該当します。
その銘柄の勢いが強ければ、買った途端に含み益が増えていき、短期間で大きな利益を得ることも可能です。
ただし、その飛び乗りが上昇相場の末期であったような場合、高値掴みになってしまう危険があることは注意が必要です。買値から10%下落したら損切りする、などの対処で塩漬け株をつくらないようにすることが重要です。

(2)上昇中の銘柄の押し目買い

これは、売買対象とする銘柄は(1)と同様ですが、上昇途中で飛び乗るのではなく、押し目(上昇途中の一時的な株価調整)を待って、できるだけ安く買おうという戦略です。
この方法だと、高値掴みのリスクを多少は減らせますし、(1)の方法では損切りの対象になってしまうような大きめな調整があっても、その調整が済んでから買えばよいため、余計な損切りをしなくて済みます。また、直近の押し目底を損切りラインとするので、損切り価格を設定しやすい、というメリットがあります。さらに、押し目底の近くで押し目買いをするわけですから、損切りとなった場合の実現損も比較的小さく抑えられます。
ただ、株価上昇の勢いが強いと、押し目を待ってもいつまでも押し目が来なく、結局買えずじまい……ということもあり得ます。

出遅れ銘柄への買いで気をつけるべき点は?

(3)出遅れ銘柄を探して本格上昇する前に先回り買い

すでに大きく上昇してしまった銘柄は高値掴みの可能性もあり、怖くて今からは手を出せない、という投資家も多いはずです。そんな場合、まだあまり上昇しておらず、比較的安く買える銘柄へ投資して、株価の本格上昇を待つ、という戦略が考えられます。
この方法のメリットは、比較的安い株価で買うため、(1)のような高値掴みをする危険性が少ない、という点です。
ただし、上昇相場の中身によっては、出遅れ銘柄は全く買われることなく上昇相場が終了してしまう恐れも十分にあり得ます。そのため、業種全体としては上昇しているものの、その業種の中で出遅れている銘柄(例えば業界最大手、2番手銘柄が大きく上昇している業種の3番手、4番手銘柄)を探すのも効果的です。
なお、出遅れている理由がその銘柄独自の悪材料による可能性も考えられます。相場全体が上昇する中、買った出遅れ銘柄は逆に下がる、というときは、「全体では上昇相場だから持ち続ければいつかは上昇する」と思うのではなく、損切りだけは確実に行うようにしましょう。

(4)新規買いはしない

年に数回は、株価が調整して安く買える場面が来るものです。高く買って損切りを怠れば、高値掴みや塩漬け株の危険も高まります。上昇相場に出遅れたと思ったら新規買いはあきらめ、次に株価が安くなる局面まで待つ、というのも戦略です。

最も理想的なのは、上昇相場のできるだけ初期の段階で上昇相場であることを察知し、買いに入ることです。そうすれば、上昇相場に乗り遅れずに済みます。次回は、そのための方法について考えてみたいと思います。