1995(平成7)年11月11日

スーパーカミオカンデ完成

 1995(平成7)年11月11日、岐阜県飛騨市の旧神岡鉱山に素粒子の観測施設「スーパーカミオカンデ」が完成しました。宇宙誕生の謎に迫る巨大観測装置です。

 神岡鉱山の地下1,000メートルには1983年から「カミオカンデ」と呼ばれる観測装置がありました。宇宙から飛来するニュートリノという素粒子を観測するため、観測の邪魔になる他の宇宙線を避け、地下深くに設置されています。

 3,000トンもの超純水で満たしたタンクの壁面には、極めて微弱な光をキャッチする光電子倍増感管が並んでいます。宇宙から飛来する素粒子の1種、ニュートリノ(中性微子)が電子に衝突した際に放つ光を捉えるためです。1987年にはカミオカンデで、超新星爆発で発生したニュートリノを世界で初めて観測し、小柴昌俊東大特別栄誉教授がノーベル物理学賞を受賞しています。

 スーパーカミオカンデはカミオカンデと原理的に同じ装置ですが、使われる超純水が5万トンに増えるなど大型高性能化しました。ニュートリノの観測や陽子の寿命測定など物質や宇宙の根源に迫る研究が日本を代表する科学者によって続けられています。

 

1995年11月11日の日経平均株価終値は

9,871円68銭