決算通過後のエヌビディアも気になってきた

 このほか、3日(火)の米国株市場の下落については、半導体関連株や大手テック株が下落したことも響いています。中でも、先日の決算を無難に通過したと思われていた、米半導体大手のエヌビディア(NVDA)の株価の下落が目立ってきました(下の図2)。

<図2>米エヌビディア(NVDA)日足の動き(2024年8月24日時点)

(出所)MARKETSPEEDを元に筆者作成

 エヌビディア株を含め、半導体株ついては、大手テック企業の設備投資意欲の後退や、電力問題(AIデータセンターを稼働させるには大量の電力が必要)が顕在化するかどうかなどが注意点になることは前回のレポートでも指摘した通りですが、3日(火)のエヌビディア株の下落については、米司法省が同社に対して、「優位的な地位を利用して顧客を囲い込んでいるのではないか?」という疑念を調査するために、同社に対して召喚状を発行したと報じられたことも警戒されました。

 状況次第とはなりますが、今後の調査で当局から同社に対して指摘事項があった場合には、対処が求められることになりますので、その結果として利益率が低下するなど、利益成長が鈍化してしまうこともあり得るため、注視していく必要があります。