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著者の白石 定之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「米小売売上高で下方修正が常態化。実態よりも良い数字を見せ続けられている!?」
米小売売上高の下方修正相次ぐ、速報値は実態より良い数字
7月16日に米国商務省が発表した6月の米小売売上高は、市場予想を上回る前月比横ばいで、「米個人消費は持ちこたえていて、思ったより底堅い」との声が聞こえてきます。
米国においては、個人消費がGDP(国内総生産)の約7割を占めているので、小売売上高に注目をしている人も多いと思います。しかし、この小売売上高の数字は多くの月でのちに下方修正されていることをご存じでしょうか?
2024年1月11日のコラム「米雇用統計で下方修正が多発、雇用実態は弱い?利下げ遅れ景気抑制の恐れ」において、米雇用統計における非農業部門雇用者数が多くの月でのちに下方修正されていることをお伝えしましたが、同じく注目する人が多い米小売売上高においても、下方修正が繰り返されています。
米小売売上高において、どのくらいの下方修正が繰り返されているのか、その具体的な数字と影響について、見ていきたいと思います。
まず米小売売上高は、速報値が発表された後、1カ月後に改定値、2カ月後に確定値が発表される形となっていますが、速報値と確定値の推移は次のようになっています。
(表1)米国商務省 小売売上高の推移
表1を見ると、2022年1月以降は2023年5月を除く全ての月で下方修正されていて、速報値(a)と確定値(b)との差は、月平均でマイナス5,978億ドル、率でみるとマイナス0.87%もの下方修正となっています。
米小売売上高は、金額ではなく前月比増減率が市場では注目されています。しかし、金額があとで下方修正されることによって、結果としては、前月比増減率の速報値が確定値よりも良い数字となり、それを見せ続けられていることになります。
下方修正後の前月比増減率で見る米小売売上高
では、この下方修正によって、前月比増減率でどのくらい良い数字になっているのか見ていきたいと思います。
(表2)米国商務省 小売売上高(前月比増減率)の推移
表2における速報値(c)と確定値(d)との差は、2022年7月以降で平均マイナス0.07%となっていて、この分、実態よりも良く見せ続けられていたことになります。
さらに、直近になるとその傾向は顕著で、2023年11月から2024年4月までの6カ月間においての差の平均はマイナス0.17%となっています。
仮に、直近6カ月における平均であるマイナス0.17%をそのまま当てはめて、速報値より0.17%低い値を確定値とすると、2024年5月はマイナス0.07%、2024年6月はマイナス0.17%となり、2024年4月から3カ月連続のマイナスで、米個人消費は減退していることになります。
非農業部門雇用者数や米小売売上高といった特に市場でも注目度の高い指標は、下方修正が常態化しているという状況にありますが、ともに直近の月の数字には大いに注目が集まっています。
一方で、2カ月後の確定値がどうなっているかについては、ほとんど報道もされないため、気にしていない場合やそもそも修正されていること自体を知らないという人も多いのではないかと思っています。
その結果として、実態よりも良い数字を見せ続けられていることになるので、下方修正が常態化している統計は、確定値まできちんと見る必要があります。もしくは、あらかじめ良く見せられている分を差し引いて考えなければ実態を見誤ることになると私は考えています。
投資はあくまでも自己責任で。






















































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