昨日(2013年2月22日)の動向

先週末の東京市場は、ユーロ圏への景気不安などの影響もありリスク回避の円買いが先行したものの、日米首脳会談や日銀総裁人事といった大型イベントを前に、様子見姿勢で推移しました。麻生財務相による、『次期日銀総裁は財務省出身者でなくとも良い。』との発言も、円買いに歯止めをかけた模様です。欧米市場に入り、様子見姿勢の流れは大きく変わらず、注目された日米首脳会談にも市場参加者の反応は限定的となりました。一方、NY引け間際に格付会社ムーディーズ・インベストメントが英国債の格付けを最上級のAaaからAa1(他のAA+に相当)に引き下げたことから、英ポンドは急落となりました。

2013年2月22日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 93.122 93.505 92.921 93.345
ユーロ/円 122.803 123.759 122.542 123.102
豪ドル/円 95.352 96.551 95.292 96.339

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2月25日)の展望

【米ドル/円】

政府は、次期日銀総裁にインフレターゲット支持者の黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁を起用する方針を固めたとの報道を受け、早朝から94円50銭と1円以上の上昇でスタートしました。インフレターゲット支持者であり、金融緩和論者である黒田氏の就任が決定すれば、一段の金融緩和期待から長期的には円安傾向が続きそうですが、短期的には材料出尽くしとの声も聞こえます。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 93.60 93.90 92.70 93.10

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

次期日銀総裁に黒田氏起用との報道を受け、早朝から2円以上の円安となっていますが、イタリア総選挙の結果に左右されそうです。事前の世論調査では、緊縮政策の維持を訴える中道左派が優勢だったものの、後半に入って緊縮政策反対派のベルルスコーニ氏率いる中道右派が巻き返しており、万が一、中道右派が政権を握るようだと財政悪化懸念からイタリア国債が上昇し、ユーロ危機が再燃しそうです。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 123.80 124.40 122.00 122.60

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

RBAのスティーブンス総裁が議会証言で、オーストラリア経済の先行き見通しについて楽観的な姿勢を示したことから、来月に政策金利が引き下げられるとの市場予想がやや後退。豪ドル/円は、96円台を回復しました。今週は、金曜日に中国の経済指標の発表が控えており、結果次第では、中国景気減速懸念から豪ドル売りとなる可能性があります。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 96.90 97.40 94.80 95.60

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 11:00 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2月25日)の主な指標

重要な経済指標の発表はありません。