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低PBR株の逆襲

低PBR株の逆襲/2023年12月22日発売/日本実業出版社/1,870円(税込)

 

答えてくれた人

日本実業出版社 第一編集部 竹内健二さん

著者ってどんな人?

菊地 正俊さん
みずほ証券エクイティ調査部チーフ株式ストラテジスト。
1986年東京大学農学部卒業後、大和証券入社、大和総研、2000年にメリルリンチ日本証券を経て、2012年より現職。日経ヴェリタス・ストラテジストランキング2017~2020年1位、2023年2位。インスティチューショナル・インベスター誌ストラテジストランキング2023年1位。

編集者から見た著者はこんな人!

 海外の投資家に日本株市場の情報や優良銘柄を紹介して投資してもらう、という仕事がメインというだけあって、外国人投資家の動向に詳しく、関連著書も数冊ある知識人です。また、「いま日本市場がどういう状況にあるのか」を海外の投資家に向けて発信するために、今回の著書のテーマとなった「低PBR株の底上げに東証が本気になっている」という事情についても、体系的で深い、独自の知見ならびに情報をもっていらっしゃいます。

どんな人にオススメ?

・日本株に投資をしている個人投資家
・証券会社、投資運用会社、機関投資家など金融業界の関係者
・低PBR対策に関心のある上場企業の経営者、IR担当者など
・経済や景気動向に関心のある社会人と大学生

投資や経済、とりわけ日本株市場にかかわる人と関心のある方、全員にぜひ手に取っていただきたい1冊です!

この本の、ここが読みどころ!

・東証がなぜ2023年3月に「低PBRの改善要請」を出したのかという経緯、背景
・低PBRとされる各上場企業が、その要請に対してどう考え、どう対応しているのか
・市場から評価される低PBRの改善対策とはどのようなものなのか
・各企業が東証の要請に対応する動きが株式市場にどういう影響を与えているのか
・株式市場において具体的にどのような銘柄が動き、注目されているのか
・東証の要請によって、海外の投資家やアクティビストがどう反応しているのか

 といったことについて、みずほ証券エクイティ調査部が独自に集めたり整理したりしたデータを用いながら、順を追ってわかりやすく解説しています。個人投資家や株式市場の関係者が、具体的にいま何をすべきかを考えるヒントが満載されています!

編集者の制作秘話

 編集担当者自身、一個人投資家として日本株や投資信託に中長期の投資をしていて、ここのところ「どうしてこんな聞いたことのないような銘柄が上場来高値なんだろう」と思うような場面も多かったのですが、本書では、そうした動きの背景にある要因が体系的に整理されていてよくわかりました。

 また、低PBR(株価純資産倍率)対策を考える際には、大前提として資本コストを上回るROE(自己資本利益率)が必要となることなど、投資する企業を考える際のファンダメンタルズへの基本的な理解なども高まったと実感しています。

 株式投資家に、本当に役に立つ内容に仕上がっていると思いますので、ぜひともご一読ください。