今日の為替ウォーキング

今日の一言

トレーディングは単純であるが、決してたやすくはないということを彼らは認識していない。- タートル流投資の魔術

Who Can It Be Now?

 円安は、日銀とその他世界の主要中央銀行との政策の方向性の違いによる構造的なものである。日銀は現行の緩和政策を当面続ける考えで、政策変更には消極的である。インフレ鎮静化のために追加利上げも辞さない世界の中央銀行の姿勢とは対照的だ。もっとも、日本のインフレは日銀の目標値の3%に達しただけで、欧米のように「オーバーシュート」しているわけではない。政策変更をする用意はあるが、その環境がいつまでたっても整わないというのが実情だろう。

 日銀の政策が変わらないままでの為替介入には、相場の方向を変える力はない。先週21日にはドル/円が147.15円まで大きく円高に動く場面があったが、これは感謝祭(サンクスギビングデー)前のドルロング・ポジションの整理によるもので、介入が怖かったからではない。

 ドル/円のトレンドが変わったわけではないが、マーケットは依然としてドルロングを大量に保有しているため、買い戻しで上昇しても、そこがドルの戻り売りのチャンスとなって、逆にドル安が進む状況になっている。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成