レバレッジ投信・ETFの勘違い2:値下がりしても長期保有すればよい

 資産運用は、長期投資を前提にお勧めされることが多いようです。現在の株式相場では、値下がりしても運用し続けていれば収支がプラスになっているケースがほとんどです。

 このため、保有商品が値下がりしても売らずに、長期保有しつづければいずれ上がるからよいと考える人が多くなっているようです。

 この考え方は通常の資産運用であれば間違っていませんが、レバレッジ投資はその仕組み上、レバレッジの対象指数が、上昇局面でも下落局面でもない一定の範囲内で動いている、こう着状態の場合は、価格が下落していきます。これを「減価する」といいます。

 加えて、レバレッジ型商品は仕組み上、日経平均株価のようなインデックス指数を対象としている場合でも、コストが高いことがあります。つまり長期保有することで、コスト負担が大きくなる傾向にあります。

 レバレッジ型商品は短期間での取引を想定したハイリスク投資なので、長期的な投資には向いていないことを理解しておきましょう。

レバレッジ投信・ETFの勘違い3:少額の資金を効率よく増やすことができる

 レバレッジ2倍の投資をすれば、10万円で20万円、50万円で100万円分の投資結果を得ることが可能です。もちろん利益も2倍ですが、損失も2倍になります。

 当然ですが、損をしようと投資する人はいませんので、もうかると判断してレバレッジ投資をしているはずです。

 しかし、少額で投資をすると、たとえ10万円の投資で10%の利益を上げたとしても利益は1万円です。レバレッジ効果で利益が2倍であっても2万円です。これなら下手に投資をするよりも、節約をした方が「資産を増やす」には効率がよいことになります。

 また、多額の資金で投資するにも、前述したようにレバレッジ投資はリスクが高い投資です。そのため、レバレッジ投資をするときは、自分の余裕資金の範囲内かつ、その投資結果が本当に効率的なのかを判断することが重要になります。