レバレッジ投信・ETFの勘違い4:上げ相場ならブル、下げ相場ならベアで、もうかる

 理屈で考えると確かに、レバレッジ投資でうまく値動きの波に乗れた場合には、大きな利益を短い期間で得ることができます。ですが、損失がふくらむときもあっという間です。

 短期的な株価の動きを当て続けようという投資は、もはや投資ではなく投機となってしまいます。

 経験上、一度うまく波に乗れた投資家は、その成功体験からレバレッジ投資を続けてしまいます。

 そして、どこか大きく相場が上下に動いたときに、反対の値動きを予想して大きな損失を被り、これまでの利益をたった一度の失敗で全てなくしてしまうケースを、私は何度も見てきました。

 機関投資家や、成功した個人投資家たちはみんな、株価が上昇している会社を探し、将来性を見込んで投資します。株価の値動きだけを見て投資するような人はほとんどいません。

 一時的ならともかく、長期的に資産運用を行うなら、その背景にある会社や経済の仕組みを理解して投資する仕組みではないレバレッジ投資には注意する必要があります。

レバレッジ投信・ETFの勘違い5:レバレッジ投資には手を出してはいけない

 レバレッジ投資のようなハイリスクの投資はそもそもするべきではないという方もいます。確かにハイリスクな投資は大損する可能性もありますが、逆に言えば大きな利益を上げる可能性も秘めています。

 ほとんどの人には不要かもしれませんが、レバレッジ投資は単なる投資手段の一つであり、レバレッジ商品はその投資を行うためのツールにすぎません。要は使い方次第、使う人次第です。

 また、レバレッジ型投信・ETFであれば、ゼロになることはあってもマイナスになることはありません。ただし、信用取引やFX(外国為替証拠金取引)のように、場合によって当初の投資資金ではお金が足りなくなり、追加資金が必要になる場合がある投資には、特に注意が必要です。