ナスダックも弱い形

 日本株のファンダメンタルズは良好と判断していますが、短期的には外国人投資家による米長期金利上昇を警戒したリスクオフの売りが日本株に続く可能性はあります。外国人の投資スタンスに大きな影響を及ぼすのが「ナスダック」と「米長期(10年)金利」なので、その動きをしっかり見ていく必要があります。

米ナスダック総合週足:2023年1月3日~10月20日

出所:楽天証券MSより楽天証券経済研究所が作成

 ナスダックも二番天井で下げるテクニカルに弱い形です。1万3,000ポイント割れでは押し目買いが入る可能性もありますが、日経平均の3万1,000円と比べると、下支えできる確度は低いように見えます。米長期金利上昇が続き、米国株がイールドスプレッドから見て割高と判断されやすいことが影響しています。

米10年・2年金利とFF金利の動き:2023年1月3日~10月20日

出所:QUICKより作成

 詳しい説明は割愛しますが、米長期金利上昇により、米国株はイールドスプレッドで見て、割高になってきています。日本の長期金利も上昇していますが水準が低いので、日本株はイールドスプレッドが開いていて割安と判断されます。

日本と米国のイールドスプレッド(株の益利回りと長期金利のスプレッド):2023年10月13日時点

出所:QUICKより作成