成長株投資のリスクとは?目標は4年で株価2倍!

 夢と希望が膨らむ成長株投資だが、リスクもある。

「『この会社は急成長する』という投資家の期待は、冷めるのも早い。少しでも投資家が思い描く成長ストーリーに狂いが生じると、残酷なまでに株価が急落するのが成長株投資の怖さ。株価が急落したときの損切りルールや、どこまで上昇したら利益確定するかの目安をきちんと決めておくことが非常に大切です」(森永氏)

 だからこそ、自分なりの成長ストーリーを作り、そこに少しでも陰りが生じたときは「すぐに逃げる」ことも大切なのだ。

「成長株に投資したら株価が10倍になったというサクセスストーリーをよく耳にしますが、時に株価の急落もある成長株をテンバガー(株価10倍株)になるまで保有できる投資家は、実際少ないと思います。仮に株価が10倍になるのに10年かかったとすると、10年間はその投資資金で他の銘柄を買えないので、資金効率も悪くなります。そう考えると4年ぐらいの投資スパンで株価2倍株を狙うほうが投資効率はいいと思いますね」(森永氏)

 森永氏が「4年」と語る根拠は、もし仮に営業利益が毎年20%増えていくと2倍になるのは4年後。利益が2倍になれば、株価も2倍程度上昇していてもおかしくないからだ。

「成長シナリオが崩れ、叩き売られてしまったときの投資判断は難しい。決算書を丹念に読む研究熱心さや業績の変化に対する機敏な対応が求められるため、初心者には成長株投資は難易度が少し高いでしょう。まずは自分が仕事の関係上よく知っている業界や、大好きな趣味の世界で『この会社はすごい!』という企業を見つたら、そのまま買うのではなく、いったん立ち止まって決算書で業績などをしっかり調べた上で投資することをおすすめします」(森永氏)

「宝くじ」と表現されることもある成長株投資。実は勉強熱心で研究や分析を怠らないことが成功の条件だ。決算書や決算説明会資料を読むのが「三度の飯より好き」な努力家になることが、成功への近道なのかもしれない。

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